指揮者の小澤征爾(82)が大動脈弁狭窄(きょうさく)症のため入院し、出演予定だった小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトXVIの全公演を降板することが発表された。

 小澤氏が若手育成を目的として設立した「小澤征爾音楽塾」の公式サイトは8日、小澤氏が2日に病院で検査を受けたところ、大動脈弁狭窄(きょうさく)症と診断されて入院したことを報告。精密検査と治療のため約1カ月の入院が必要との診断だという。

 これにともない、小澤氏がラヴェルの歌劇「子どもと魔法」を指揮する予定だった同プロジェクトの全公演を降板すると発表。小澤氏に代わりデリック・イノウエ氏が指揮するとのこと。また、「3月13日(火)の『子どものためのオペラ』での“お話”も、同じく降板いたします」とした。

 小澤氏は公式サイトにコメントを寄せ、「このたびは、『子どもと魔法』の指揮をできなくなってしまって、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。楽しみにしてくれていたお客様に、心から深くおわび申し上げます」と謝罪。「私自身も、とても残念な気持ちでおりますが、また皆様の前で指揮をするためにも、今は治療に専念し、体力の回復に励みたいと思っております」とした。