笑福亭鶴瓶(66)が司会を務めるTBS系トーク番組「A-Studio」(金曜午後11時)が、4月から放送10年目に突入する。新サブMCに元AKB48川栄李奈(23)が就任し、収録後に行われた会見を取材した。

 「今一番見たいスターたちの素顔を引き出す」ことをコンセプトにした同番組。毎回司会の鶴瓶自ら、ゲストの家族や知人など、その人物をよく知る関係者に直接取材。そこで得た情報を元に、台本なしでトークを繰り広げるスタイルは、放送初回から変わっておらず、鶴瓶の温かく真摯(しんし)な姿勢に、一視聴者としても毎回楽しませてもらっていた。

 会見では、ゲストの関係者への取材について、明かしてくれた。鶴瓶は毎回、1人(組)のゲストについて話を聞いたり、調べたりするのに合計10時間ほどの時間を費やすという。「資料を読み込んで、こういうことを聞こうと考えて臨みます。全員を平等にしないといけないから、他にやらないと行けないこともあるから大変。でも、それがまた楽しいんですよ。見てこれ、こんなの学生の時に出来たことないよ」と笑って、右手中指にできた“ペンだこ”を見せてくれた。

 取材の基本は「準備」と、何度も先輩から教えられてきたが、バラエティー番組だけでなく、ドラマなど演技の仕事でも活躍し、多忙を極める中で、手を抜かない鶴瓶の姿勢に、頭が下がる思いがした。

 さらに鶴瓶は話す。

 「自分のスタイルが認知されて、たくさんの方に番組に『出たい!』と言ってもらえたり、全国に行っても見てると言われることも多くて、それがうれしい。僕の番組って、淡々と過ぎていって『気付いたら何十年もやっている』ということが多い。でもそうやって家庭に浸透しているのが1番いいパターンだと思う。これからも淡々と続けていきたい」。

 10年続く人気番組の裏側には、地道に、淡々と続けてきた鶴瓶の姿があった。