女優知英(24)が初の朗読劇「ラヴ・レターズ」(6月11日初日、東京・草月ホール)に挑むことが10日、分かった。映画、ドラマ、歌手、ミュージカルと活躍の場を広げてきた知英が、新しい可能性を見せる。

 同作は90年に日本初演された。舞台にはテーブルといすだけが並び、2時間にわたって、男女が交互に台本を朗読する。アンディーとメリッサ、幼なじみの恋物語を声や居ずまいで表現し、身体的演技に頼ることができないため、難しさがある。これまでのべ460組以上の男女が出演してきた。

 知英は「長い歴史の作品に参加できるのがうれしい。初の朗読劇に緊張していますがいつもと違う劇を楽しみたい」と意欲的だ。

 日本で本格的に活動を開始し3年半。知英の日本語の上達、うまさには、スタッフ、共演者が驚く。今では台本を読む時も、難しい漢字にルビをふる程度だという。知英は「微妙なニュアンスが難しい」と、感情を込めることに集中している。

 互いに引かれながら、すれ違う2人の男女を描いた物語。裕福な家に生まれ、愛に飢えるメリッサを演じる知英は「最初は不安が大きかったのですが、読んでるうちにとてもおもしろくなって、楽しく練習しています。メリッサの魅力にどんどんハマッていて、本番でテンションが上がって立ち上がってしまいそうな心配もあります」と話した。

 アンディーは、シンガー・ソングライターで、ミュージカルで活躍する中川晃教(35)が演じる。