宗教法人「幸福の科学」に出家し、清水富美加から改名した千眼美子(23)が12日、東京・シネマート新宿で映画「さらば青春、されど青春。」(赤羽博監督)の初日舞台あいさつに登壇した。昨年2月に出家した千眼にとって、事務所移籍後に撮影した作品が公開されるのは、今作が初めて。「初日、晴れて良かったです」と、笑顔で客席に手を振った。

 千眼は大川宏洋(29)演じる、まじめで実直なサラリーマン中道真一の恋人を演じた。大川の印象を聞かれると、「優しい人でした。私がおしゃべりで、けっこう話しかけたりするけど、生意気なところもあったと思う。それでも、ビッと話を聞いてくれた」と目を合わせた。ところが、大川は「それは『中道モード』のたまものです。いつもはアブノーマルな、ネジが飛んだ役をやっているので、(まじめな役は)新境地というか1番遠いところの役柄です」と告白。千眼も「だまされちゃいましたね」と苦笑いした。

 千眼は主題歌も歌っている。「こういうふうにしゃべってるときは、ネコをかぶってるけど(笑い)、歌うと声が太めなんです」。ボイストレーニングを毎日やった結果、音もテンポも取れるようになったといい、「伸びしろというか、頑張った部分を褒めたいです」と自画自賛した。

 「救世主」としての自分の使命に気づいていく主人公の姿を、寄り添って見つめていく役どころ。「千眼になってから、初めての映画作品です。そういう意味では、すごくとっても大事な作品になった。それはなしにしても、中道真一いう主人公が、自分の人生を何にささげていくのか、後ろ姿にはかっこいいものがある。女の子も男の子も参考にすべき、すてきな人物像が描かれている。1人1人に使命があるのは同じ」と主張。「『自分の使命って何だろうとか、何のために生きていくんだろう』と考えらさせられる。一生忘れない、1番大事な映画になりました」と語った。

 ほか石橋保、芦川よしみ、龍輝、赤羽監督が登壇した。