TBSの報道番組「NEWS23」でアンカーを務めた毎日新聞社特別編集委員の岸井成格(きしい・しげただ)さんが亡くなり、立憲民主党の蓮舫代表らが追悼した。

 蓮舫氏は15日、ツイッターを更新。岸井さんの訃報に「言葉になりません。私が20代で政治番組のアシスタントを務めた時から、岩見隆夫さん、岸井成格さんには本当に本当に学ぶことばかりでした。心からご冥福をお祈りします」と悼んだ。

 元フジテレビアナウンサーで現在フリーの寺田理恵子アナは16日、ブログを更新。90~94年に放送されたTBS系報道番組「ビッグモーニング」で共演した岸井さんから「キャスターとして、個人の感情で発言せず、社会全体を見ることの重要性を教えて頂きました」という。また、「政治経済の話だけでなく、お茶目な部分もあり、印象に残っているのは生体離脱の話。岸井さんは、『生体離脱ができる』とおっしゃったのです。魂が抜けだして、俯瞰的に自分を見ることができるというのです。オカルト的な話を面白おかしく話す岸井さんが、私にとってすごく新鮮でした。でも岸井さんが話すと、生体離脱が本当にできるような気がして、『私もやってみたい』と言ったら、『戻れなくなったら大変だから、やめなさい』と、真剣に私にストップをかけてくれました(笑)」と意外な一面を明かし、「岸井さん、まだこの世にいらっしゃって、どこかで世の中を俯瞰していらっしゃるのでしょうね…。心より、ご冥福をお祈り申し上げます」と追悼した。

 TBS系「サンデーモーニング」で共演するフリーアナウンサーの唐橋ユミはツイッターを更新。岸井さんの死去をニュースで知ったという。「『声、小さいよな、出ないんだよ』と悔しそうにその日の放送を振り返る姿が最後になってしまいました。奇跡を信じた数カ月でしたが叶いませんでした」と惜しんだ。

 岸井さんは15日午前3時35分、肺腺がんのため東京都の自宅で死去した。73歳だった。