カンヌ映画祭で最高賞パルムドールを受賞した「万引き家族」の是枝裕和監督(56)が、林芳正文部科学相との面会を辞退していたことが15日、分かった。林文科相が同日の会見で明かした。これまで、是枝監督に直接会って祝意を伝えたいと、文化庁を通じて是枝監督に打診していた。文化庁によると、辞退の理由は多忙のためという。

 是枝監督は今月7日の公式ブログで「公権力とは潔く距離を保つ」との考えから辞退を表明していた。林文科相は「監督の考えがあるので、それを尊重したい」と述べた。

 パルムドール受賞をめぐっては、安倍晋三首相が是枝監督に祝意を伝えていないとして、国会審議で野党側が批判、林文科相が面会したいとの意向を示していた。