脳内出血による筋力低下などの治療で長期休養していた歌舞伎俳優中村福助(57)が、「秀山祭九月大歌舞伎」(9月2~26日、東京・歌舞伎座)で、5年ぶりに舞台復帰する。3日、松竹が発表した。

 「秀山祭-」で福助は、昼の部の最初の演目「祇園祭礼信仰記 金閣寺」に、慶寿院尼(けいじゅいんに)役で出演する。

 福助は脳内出血による後遺症と、持病だった腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症の合併症のため、13年11月13日から舞台を休んでいた。14年3、4月には成駒屋の大名跡である7代目中村歌右衛門の襲名披露興行を行う予定だったが、延期して治療、リハビリに励んでいた。

 「秀山祭-」は、初代中村吉右衛門の功績をたたえる興行で、今年で13年目を迎える。「金閣寺」のほか、吉右衛門による「天衣粉上野初花 河内山」「平家女護島 俊寛」、松本幸四郎による「鬼揃紅葉狩」「松寿操り三番叟(さんばそう)」、坂東玉三郎による「幽玄」。