原爆詩の朗読をライフワークにしている女優吉永小百合(73)が24日、都内で、26日の「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」を記念するイベントに、ゲスト出席した。原爆詩の朗読を通して平和を訴え続ける吉永だが、主催者側の熱烈なオファーで参加が実現した。

吉永は、幼少期に被爆した青年と純愛を貫いた女性を描いた映画「愛と死の記録」(66年)など、原爆を題材にした映画に3作出演している。「60年間で3本というのは多いのではないかと思います。私の声は小さいですが、みんなに『核兵器のことを考えましょうよ』と言いたいと切実に思っています」と話した。

この日は、昨年ノーベル平和賞を受賞した非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)国際運営委員の川崎哲氏とともに登壇。吉永は「日本は唯一の被爆国。核兵器はやめましょうと言うべき。核兵器禁止条約がせっかくできたんですから、私たちが声を出して、政府に『私たちとやりましょうよ』と言いたい」と、日本が批准していない現状を訴えた。

吉永は、フェイスブックで共感を示した時にクリックする「いいね!」を例に取り「私はネットで『いいね!』とか全然できないタイプなんですけど、若い方はできるでしょうし、私たち世代でも見えるような形(の活動)をICANでも考えていただけたら、みんなで行動できると思います」と、核兵器廃絶を目指す活動が幅広い世代に広まることを期待した。