昨年末をもって芸能活動を引退した滝沢秀明氏(36)が演出を手がける舞台「滝沢歌舞伎ZERO」(2月3~25日、京都・南座、4月10日~5月19日、東京・新橋演舞場)の通し稽古が2日、南座で公開された。

演出に専念する滝沢氏の後を受け、メインキャストを務めるジャニーズJr.ユニット「Snow Man」が取材に応じ、メンバーの岩本照(25)は「新たな幕開け」の覚悟を語った。 「滝沢歌舞伎」は06年に「滝沢演舞城」(東京・新橋演舞場)として初演されて以来、独自の和の世界とフライングやイリュージョン、アクションなどのパフォーマンスで多くのファンを魅了してきた。滝沢氏が裏方に専念する同公演は、タイトルの通り「ZERO」から生まれ変わる舞台となる。

「Snow Man」は10年から同公演に出演してきた。岩本は「滝沢君と今まで過ごしてきた時間だったり、稽古場から積み重ねてきた姿勢を一番近くで見させてもらっていた」と話し「とにかく楽しみ」と開幕を心待ちにした。

同ユニットにとっても、新たな気持ちで臨む舞台となる。岩本ら、これまでの6人に加え向井康二(24)、目黒蓮(21)、村上真都・ラウール(15)が新たに加わり9人体制となった。村上は東京公演から加わり、南座公演は8人で出演する。

加入を知った時に「驚きがありました」という向井は、新加入で「プレッシャーもある」と話したが「良いことなので、ポジティブに考えて。早くなじめるように」。目黒も「スキルが高いグループだと思う。みなさんに1歩でも近づけるように頑張ります」と意気込みを語った。

取材中には、向井との絶妙なボケ合いで笑いを取っていた深沢辰哉(26)は「僕たちも(ユニットの)先のことを考えて、『これから9人で頑張っていこう』と決断した。心強いですし、新たな1歩として踏み出せていけたら」と、9人体制での飛躍を誓った。

本公演では300万枚もの桜吹雪や本物の雪が会場に舞い、おなじみの「腹筋太鼓」や回転装置上でたたく「メガ太鼓」も披露される。向井は練習でグロッギー状態になったといい「キラキラが出ちゃいました」と、笑わせながらハードさを伝えていた。

滝沢氏が彼らのために手がけた新曲などもあり、まさにバトンを受け継ぐメンバーたち。岩本は「滝沢君がやりたかったことや、滝沢君の脳にあるものを僕たちの体ですごく表現できている作品」と表現。あらゆる関係者に感謝を述べて「(自分たちが)これから変わっていく時代の先陣を切っていくグループだというのを堂々と、お客さんにも滝沢君にも見せていけたら、オレたちが『滝沢歌舞伎ZERO』を託された意味がある」と、力強く決意を語った。