フジテレビから関連会社の共同テレビに出向してNHKの人気バラエティー「チコちゃんに叱られる」(金曜午後7時57分)のプロデューサーを務めている、小松純也氏(57)が、今月31日付でフジテレビを退社することが29日、分かった。

京大卒で、90年にフジテレビ入社。「ダウンタウンのごっつええ感じ」「SMAP×SMAP」などの演出を務めた。管理職なったがバラエティーの現場にこだわり、15年に共同テレビに出向後は制作現場に復帰。フジテレビだけでなく、Amazonによるダウンタウン松本人志(55)の「HITOSHI MATSUMOTO presents ドキュメンタル」や、ネットフリックスによる明石家さんま(63)制作の「JIMMY~アホみたいな本当の話~」の演出を手掛けた。

フジテレビを通じて29日、コメントを発表。

「この3月31日をもちまして、長らくお世話になったフジテレビを退職することになりました。制作者として今後も現場で働いて行くと決め、わがままを申し上げお許し頂いた次第です。現在、継続的に長いお付き合いを目指しながら向き合ってくださる皆様に、出向者として不安定な立場で向き合わせて頂いている不実が常に念頭にありました。一方長きに渡り、私を育て大切にしてくれたフジテレビへの思いもございました。そもそも、共同テレビへの出向も私のわがままを会社が許してくれた結果です。結果、少しでも私が人の役に立つのは面白いと思うことを考え、世に提案することだけであると思い至り、この運びとなりました。辞める人間が申し上げますが、フジテレビはハッピーであること、そこに愛があるのか? ということを本当に大切にする会社です。何度そうではないものが、『フジテレビ的ではない』と拒絶されるところを見たことか。心がささくれがちな時代の気分に、それが合っているかどうかはわかりません。しかし、ハッピーを目指さないこと、愛情より合理性を取る賢しさを私は決して正しいと思いません。そんな会社の愛情を常に感じながら私は29年働くことができました。この幸運には感謝しかございません」

今後はフリーで活動する。