MDMAを所持したとして麻薬取締法違反容疑で逮捕された女優沢尻エリカ容疑者(33)の勾留期限が6日、満期を迎える。東京地検は同罪で起訴する方針とみられるが、流動的要素も残る。早ければ今日にも、先月16日の逮捕から20日ぶりに勾留先の東京・警視庁湾岸署から出てくる可能性がある。強気でならした同容疑者が、どんな表情を見せるのか注目される。

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関係者によると、東京地検は起訴する意向を強めているという。一方で、不起訴になる可能性もゼロではないとされる。

勾留期限の今日6日に判断がくだるが、仮に不起訴となれば同日中に釈放されるとみられる。起訴された場合、一般的には土日をのぞく翌々日の保釈になることが多い。川崎つばさ法律事務所の川畑さやか弁護士は保釈期日について「東京地裁では原則として、起訴日の夕方に起訴状が検察庁から裁判所に送られる。同日に保釈申請をうけその翌日、裁判所が検察に意見を求めるなどし、さらにその翌日に保釈の判断が下される」と解説した。実際ピエール瀧の場合は今年4月、起訴日の2日後に保釈。田口淳之介の場合も同6月、同期間での保釈となった。 ただ川畑弁護士は「起訴当日に保釈されるという例外的ケースもあり得る」と続けた。実際、沢尻容疑者は今日6日中にも“スピード保釈”される可能性も否定できないという。捜査関係者は「当人の認否、体調面などさまざまな個人的事情を勘案し、起訴即日に保釈されることがあります。今回、沢尻容疑者に関しても“スピード保釈”される可能性があるとの情報が流れている」と話した。

一方で保釈請求をしないという選択肢もある。その場合裁判まで勾留される。ただ、薬物依存治療などをすることにより裁判官へのアピールにもなるため薬物事件の場合は保釈請求するケースが多いという。川畑弁護士は「再犯防止の観点からも、速やかに薬物治療にあたるのではないか」と推察する。その後裁判となる。川畑弁護士は「来年1月下旬から2月上旬ごろ初公判が開かれ即日結審し、その約2週間後に判決公判が開かれるのが一般的なスケジュール感」とした。

警視庁組織犯罪対策5課が11月16日、沢尻容疑者宅を捜索。MDMAカプセル2錠をみつけ逮捕した。同26日には交際歴のある30代ファッションデザイナー横川直樹容疑者がMDMA共同所持容疑で逮捕された。川畑弁護士によると、沢尻容疑者と横川容疑者が同じ裁判で法廷に立つ可能性もあるという。量刑については「懲役1年から1年6月、執行猶予3年くらいになるのでは」と推測した。