先月に妊娠と今春出産、退社を発表した静岡朝日テレビの広瀬麻知子アナウンサー(32)が、新春インタビューに応じてくれました。バラエティー番組「しょんないTV」の進行役で天然キャラを披露し、人気急上昇。昨年は報道番組を任され、充実した局アナ人生を送りました。夫のJ1清水エスパルスMF河井陽介(30)との生活や、出産後の仕事復帰の見通しなど、たっぷりと語ってもらいました。

★ニュース番組全う

-目標にしていたニュースキャスターを9カ月でやめることになりました。退社は難しい決断だったのではないですか。

広瀬アナ(以下広瀬) 1年もたたずに、このような形になったのは申し訳ないです。昨年春に会社からニュースをやってほしいと言われた時、主人の現役の姿を見せたいから、早く子供がほしい。番組を長く務められるかどうか、分からない。こんな私でいいんでしょうかと伝えました。会社の返事はそれを承知の上でやってほしい。私は降板する時まで、ニュース番組を全うしようと決意しました。

-報道番組を担当した日々を振り返ると、どんな思いがありますか。

広瀬 元号が変わる時に携われてうれしかったです。令和発表の瞬間に街中で令和になりましたとリポートをしました。気になるものを紹介するニュースラボのコーナーでは、私の趣味のプラモデルを扱いました。ホビーショーを取材したのですが、番組で一緒の石田(和外=かずと)さんから「顔つきが違う」と言われました(笑い)。

★夫の清水河井とは円満

-2010年の入社以来、約9年間担当した「しょんないTV」は、アナウンサー人生を代表する番組になりましたね。

広瀬 入社以来、たくさんの番組に携わらせていただきましたが、中でもしょんないTVが一番、素の自分を出せました。人生を変えてくれた番組ですね。私は導かれて、笑っているだけで、天然キャラと言われましたが、父親似かもしれません。寡黙な父親ですが、たまに発する一言が面白かったりします。

-河井選手と結婚して2年。たまには夫婦げんかになることもありますか。

広瀬 けんか…。ないんですよね。私が2歳年上なんですけど、それを忘れるぐらい、主人に“年上感”があるんです(笑い)。どっしりしているし、怒らない。お互いに細かくないのか、気にしないタイプなのか…。

-今春には母親になります。第1子をどんなふうに育てたいですか。

広瀬 どんな時も笑顔を忘れない子になってほしいです。主人とはスポーツは何かやらせたいと話しています。礼儀作法とか、人との付き合い方とか、運動部では学ぶことがたくさんある。運動の苦手な子供だったら、私のせい。すごいプレッシャーです。

-今後、フリーアナウンサーとして活動したいという意向はありますか。

広瀬 出産後の自分がどうなっているのか分からないので、何も決めていません。子育てが落ち着いたら、どうするか、考えます。

-最後に、今年の目標を教えてください。

広瀬 元気な子供を産んで、県内で6月に行われる東京五輪聖火リレーを家族で見たいです。清水エスパルスの試合に行ったり、3人の思い出をたくさんつくりたいです。子供と一緒にプラモデルも作りたいんですけど、0歳では無理かな? 【聞き手・柴田寛人】

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広瀬さんは準備を怠らない。やれる準備をすべてやって、本番に備えていました。ニュース番組なので、あまり踏み込んだコメントはできない。天然キャラは出せないという葛藤があったのかもしれません。子育てが落ち着いたら、アナウンサーを続けてほしいです。また一緒に仕事をしたいですね。

◆広瀬麻知子(ひろせ・まちこ)1987年(昭62)10月24日、千葉県生まれ。3歳から高校までピアノのレッスンを受ける。学習院大理学部化学科卒。大学時代はラクロス部のマネジャーを務める。「テレビが大好き」という理由でアナウンサーを志す。剣道2段。血液型A。日刊スポーツ静岡版では2016年4月から1年間、毎週木曜日付のコラム「『広瀬』と呼ばれます」を担当。