昨年大みそかの「第70回NHK紅白歌合戦」第2部(午後9時)の平均視聴率が、関東地区で37・3%(関西地区36・2%)と、紅白史上最低だったことが2日、ビデオリサーチの調べで分かった。目玉企画が乏しかったせいか前年18年から4・2ポイントの大幅ダウンとなった。第1部(午後7時15分)も34・7%(関西地区31・9%)と、18年から4・3ポイントダウンした。

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フィナーレを含め、見どころが多く詰まっていたはずの第2部の視聴率が、低調に終わった。

関東地区第2部の37・3%は、データの残る62年(第13回)以降で最低だが、第1部と第2部と2部制になった89年以降でも最低の数字だ。

過去に40%を下回る数字を5回記録(04年39・3%、06年39・8%、07年39・5%、15年39・2%、17年39・4%)したが、37%台は紅白史上ワースト。第1部も前年18年の37・7%から3ポイント下回った。

今回の紅白では、特別企画で歌手として初出場のビートたけしや竹内まりやのほか松任谷由実、YOSHIKI feat.KISSやW杯で大活躍したラグビー日本代表のメンバーも生出演するなど豪華な顔ぶれがそろい、見どころが多数用意されていた。

その一方で、2020年の東京五輪に結びつける意図は感じたものの、想定内の演出が多く、サプライズ感に乏しかった。18年の松任谷を巻き込んだサザンオールスターズのド派手パフォーマンスなど、視聴者の記憶に残るようなヤマ場が少ない印象だった。【中野由喜】