東京都の休業要請も緩和され、芸能イベントも徐々に再開している。17日に行われた映画「ランボー ラスト・ブラッド」(6月26日公開)のPRイベントで、俳優の武田真治(47)を取材した。

約40年にわたって「ランボー」シリーズでシルベスター・スタローン演じるランボー役の声を担当してきた、ささきいさお(78)らとともに出席していた。

同映画の日本語吹き替え版で、武田はケンドーコバヤシ(47)とメキシコの悪役兄弟の声を担当した。「ランボー」シリーズの大ファンだという武田は自慢の筋肉を生かしてランボーのコスプレで登場。ひときわ注目を集め、ケンドーコバヤシから「一番びっくりするのはこれでランボー役ではないということ。ささきさんをさしおいてフル装備してきている。あなた正気ですか?」とつっこまれた。

武田は「賛否両論というか、否しかないなと思ったんですけど…」といいつつも、「“筋肉の兄貴”シルベスター・スタローンさんが『ランボー』を卒業されるということで、盛大にお送りしたいと思いまして」と厳しいツッコミにもめげずにちゃめっ気たっぷりに答えて盛り上げた。

コスプレの流れで司会から質問が多く飛ぶと「そんなに私中心に話を進められても…」と恐縮し、ささきから「最初の頃のランボーって細身でそういう感じでしたよ」とお墨付きをもらっていた。

武田は洋画の吹き替えは初挑戦だったという。「ワルだけど紳士的な口調。ちゃんとしゃべられる。その部分が難しかった」と振り返るも、ささきから「難しかったと思う。でも素晴らしかったですよ本当に。女房がすごくいいって喜んでいました」と絶賛された。

すかさず武田は「シルベスター・スタローンに話しかけられているみたい。目頭熱くなる思いです」と返し、喜びを示した。

SNSで同作で声を担当することを告知すると、武田がランボー役を担当すると勘違いしたファンから「『最終章にしてなんてことをするんだ』っていう結構な誹謗(ひぼう)中傷をいただきました。今日もこの格好でわかりづらいと思うのですが、ささきさんですから!」とエピソードを明かし笑いを誘った。

その後も武田はランボー愛はとまらず、ケンコバとの掛け合いを中心に報道陣を爆笑につつんだ。イベントの途中には背中の筋トレを武田がレクチャーする企画も用意されており、“武田祭り”の様相となった。

イベント終盤には出席者からひと言コメントがあったが、ランボー役のささきのコメントが終わった後に、再び司会から「武田さん何か最後に思い残すことないですか」と改めて振られた。

武田は「あの、ない場合どうすればよいでしょうか…」とボケつつ「僕個人としてシルベスター・スタローンさんにメッセージを送りたいと思います。卒業ということですが、もしまた、ランボーに身を任せたくなったら、ぼくら世代はいつでもいつまでも待っています。卒業おめでとうございます。ありがとうございました!」。

18年にNHK「みんなの筋肉体操」で再ブレークし、サックス奏者としての顔ももつ武田。俳優だけでなく声優としての能力、トーク力も抜群。これからもさまざまな場面で活躍が続きそうだ。【佐藤成】