静岡朝日テレビ退社を控えた森直美アナウンサー(33)が26日、MCを務める情報番組「とびっきり!しずおか」(午後4時37分)に最後の出演をした。「今年3月に結婚した夫と暮らすために、広島に行くことになりました。今日で『とびっきり』を卒業します。本当にありがとうございます」。新妻の笑顔は輝いていた。

10年間のアナウンサー生活を振り返る映像が流され、新人時代の釣りのロケで船酔いし、泣きながらパンケーキの大食いに挑戦した様子などが流された。元番組キャスターの故大沼啓延(ひろのぶ)氏との共演シーンで、森アナは感涙。同期の広瀬麻知子・元アナがビデオメッセージを届けた。

「直美、10年間お疲れさまでした。同期としていろんな仕事をしましたが、1番印象に残っているのは、1年目のおでん中継。内容がボロボロ。熱々のおでんをおいしそうに食べられなかったり、段取りを間違えたり。そんな苦い経験も直美とだから、プラスに変えて頑張れた。本当に(結婚)おめでとう。広島に行っても、どこに行っても、いつまでも森直美は大切な、尊敬する同期です。10年、本当に楽しかったよ」

森アナは涙目で、広瀬さんの言葉にうなずいていた。「『とびっきり』で県内35の市と町にすべて行かせてもらった。仕事をすればするほど、静岡県のことが好きになって、静岡に来て良かったなって思います」と感慨深げだった。

隣の橋本ありすアナは、大沼氏が死去した2018年5月以降、森アナと2人MCで「とびっきり」を続けてきた。「森ちゃんが泣くと、私も泣けてきちゃう~」と困った様子。「森ちゃん、本当にありがとうございました。横にいてくれて、楽しかったし、ほっとしました。これからも佐野(伶莉アナ)と一緒に『とびっきり』を守っていきます。幸せになってください」と訴え、森アナに花束を渡した。

森アナは最後のあいさつで「10年間、楽しいことも、うれしいことも、悲しいことも、困ったことも、番組を通して、皆さんと共有できて、充実した時間でした。大沼さんが突然亡くなった時は、テレビの前で皆さんが待ってくれていると思って、頑張ることができました」と感謝した。「皆さんには引き続き、『とびっきり』を愛し続けてほしいと思います。大好きな静岡の皆さん、大好きな『とびっきり』、ありがとうございました」。笑顔で視聴者に別れを告げた。