キャスターの辛坊治郎氏(64)が14日、東京・有楽町のニッポン放送で「ヨット太平洋横断再挑戦」会見を行った。レギュラー番組には来年3月末での降板を伝えており、来年4月ごろに大阪を出港する予定という。

13年6月の初挑戦では、出港5日後にクジラと激突という「天文学的な確率の出来事」でヨットが沈没し、救助されるという失敗に終わった。再挑戦は、「救命いかだに乗っている時から『必ずやる』と決めていた」という。

「来年65歳で、そろそろタイミングだと思った。65以降の第3の人生に向かっていくためにどうしても必要な通過ポイント」。番組に戻るつもりは「正直ない」と話した。今年レギュラーを引き受けたばかりのニッポン放送「辛坊治郎ズーム そこまで言うか!」(月~木曜午後3時半)のみ続行する。チャレンジ中の代役は「検討中」(同局)という。

新しいヨットは、沈没から3カ月後に購入しており、妻の名前から「カオリン5」と命名。全長12メートルと前回より大きく、「マッコウクジラに乗り上げても大丈夫」と自信をみせた。ヨット代を含めると、今回のチャレンジには「億」の費用がかかっており、全額自費という。

前回救助された際に税金が使われたことには恐縮しているが、そのこと自体が再挑戦の決断に影響したことは「まったくありません」と笑顔。「気にしていない、と言うと炎上するから言わないが、しょうがないよねと。私もこの8年間で良き納税者として社会貢献など頑張ってきた」とし「皆さんの税金のおかげで助けてもらって、もう一度行けることになりました。やりたいことができるのは皆さんのおかげ。ありがとうございます」と話した。

会見では、「週末に富士山に登りに行くくらいのプライベートな行事なので、こんな会見を開いて申し訳ない」。また「誰かの元気や勇気のために、ではないんです。静かに行ってたどり着いて、自分の人生のつじつまを合わせたいと思っている」と語った。