日本テレビは22日、2月の定例社長会見が、コロナ禍のため中止になったことを受けて、ラジオ・テレビ記者会が提出した質問に社長室広報部が回答した。

東日本大震災発生から10年となる今年、テレビ6局の共同プロジェクトとして報道特番「NNN未来へのチカラ」の放送を予定していることについて「有事報道はテレビ報道の究極の使命の1つです。10年前の教訓から日本テレビでは『命を救う』報道を強く打ち出し研修・訓練も継続して行ってきました。震災10年にあたり『未来の命を救うため』に6局共同プロジェクトでは各局それぞれが巨大津波の徹底検証を行います。そうした検証に必要な映像や情報を局の垣根を越えて提供しあうという初の試みが特徴であり、6局共同プロジェクトの大きな意義だと考えています」と説明した。

また「特番では、NNN系列の福島中央テレビだけが撮影に成功した、福島第一原発の爆発映像を超解像処理し爆発時の『黒い煙』の正体を解析することで今の原発再稼働の基準が適切なのか検証します。『NNN未来へのチカラ』は未来に生きるために必要な発想や解決すべき課題をNNNの総力でお伝えします」と伝えた。

そして「日本テレビでは震災翌年から被災地の学校や仮設住宅の集会所でアナウンサー・キャスターと有志による日本語をテーマにした早口言葉・読み聞かせなどのワークショップを継続して行ってきました」と明かし、「初めて会ったときに小学6年生だった福島・飯館村の子供たちは今年成人式を迎えました。コロナ禍の中の成人式となりましたが飯館村と相談し、鈴江アナウンサーらがオンライン交流会を行うなど、さまざまな形で被災地との交流は今後も継続していきます」としている。