吉本新喜劇の石田靖(55)が25日、吉本興業のオンラインイベント「月間よしもとオンラインイベント2021年2月号」で「笑いでつなぐコミュニケーション」をテーマに講演会を行った。芸能界を11年に引退した元お笑いタレントの島田紳助さん(64)からもらった、かつての「金言」について熱く語った。

石田は紳助さんが監督を務めた映画「風、スローダウン」(91年)で主役を演じた。当時の撮影を振り返り「ボロかすに言われました。こんなベタなシーンもできへんのか。辞めてまえ! こんなん、さんま(明石家さんま)やったら5秒でしよるぞ」と叱咤(しった)されたという。

「悔しくて悔しくて、家で練習した」という石田。撮影の合間に、紳助さんに大阪・十三のストリップ劇場に連れて行かれ、舞台上の踊り子がすべてをさらけ出して、演じている姿に「テクニックないやつがテクニックでやろうと思うな。気持ちで必死にやれ」と芝居の「原点」を教わったという。

クランクアップしたときに紳助さんがスタッフも含めて全員に「僕の夢につきあってくれてありがとう」と書いた表彰状を手渡した。「一流の人は、人への気遣いができて当たり前なんやなと学んだ」。

講演会後、取材に応じた石田はストリップ劇場のエピソードについて「紳助さんと一番最前列で見ました」と話し、踊り子さんのすべてをさらけ出す姿に石田は「おまえは何を格好をつけてるねん。テクニックないのなら死に物狂いでやらんかい」と先輩からの金言をいまも大事にしている。