関西で活動する芸歴10年以下の若手芸人が競う「第10回ytv漫才新人賞決定戦」が28日、大阪市内で行われ、芸歴9年目の「隣人」が優勝した。中村遊直(ショートライナー、32)と橋本市民球場(28)のコンビ。

橋本は「めちゃくちゃうれしい。普段コントをやってて、漫才でも笑ってもらえた。ふざけきれてよかった。2本目の相方が倒れるところでウケたら勝てると思った。夢のようです」。中村も涙を流して「優勝できると思ってなくて…。楽しんでいこうと言い聞かせた」と喜んだ。

ファーストラウンドでは、スカイダイビングのネタで470点を獲得し、1位通過。決勝審査では、ロケネタを披露し470点。合計940点で、準優勝のコウテイに7点差で優勝した。寝そべったまま「もうええわ」とネタを締めくくるなど、どちらのネタも体を大きく使い、会場を盛り上げた。

昨年のM-1グランプリで、マヂカルラブリーが動き回ってほとんどしゃべらないネタで優勝し「漫才論争」を引き起こした。中村は「床を使っていいんやって思った」と笑わせた。体を使って笑いをとるネタに、橋本も「6組の中で、漫才らしくないのが弱みであり、強み。『論争第2波』が来てたらおもろい」と語った。

決勝審査では後輩のコウテイとの戦いに。中村は「コウテイはずっとおもしろい。絶対勝てへんと思っていた。後輩やけど尊敬していました」と称賛。

賞金100万の使い道は生活費にあてるという。そのほかに、中村は「おかんに30万くらいあげたい」。橋本は「かわいがっている後輩といい焼き肉を」と話した。