東京・新宿武蔵野館で、故・大島渚監督の名作「戦場のメリークリスマス」および「愛のコリーダ」の修復版の劇場公開に向けて展示中だった、1点しかない「戦場のメリークリスマス」の海外版ポスターが15日午前に盗まれた件で、同館は18日、公式サイトで「本日、返却されてまいりましたので、ご報告申し上げます」と明らかにした。

また配給会社アンプラグドも、公式フェイスブックで「差出人不明で、新宿武蔵野館に返却されたという連絡を受けました。弊社も先ほど劇場に伺いまして、それが現物であると確認いたしました」と報告した。ポスター展は1度、中止していたが、レプリカのポスター展示に変更して展示するという。

今後について、アンプラグドは「権利元である大島渚プロダクション様とも協議いたしまして、これ以上の詮索は行わないつもりでございます。ただし警察によりますと、捜査は今後も継続されるとのことです」とした。また新宿武蔵野館は、防犯カメラを増設するとともにセキュリティー強化に一層、留意するとした。

盗難は15日朝に発生。アンプラグドは16日、公式フェイスブックなどで「現在、新宿武蔵野館ロビーにて展示中の大島渚監督作品ポスター展におきまして、3月15日朝に、何者かがポスターケースのネジを外して、オリジナルポスター1枚を持ち去るという事案が発生いたしました」と報告。「本ポスター展は、4月16日から本劇場で公開する『戦場のメリークリスマス4K修復版』『愛のコリーダ修復版』公開に先駆けての記念展示でした。大島渚プロダクション様のご厚意により、所有されている貴重な初公開当時の世界各国のオリジナルポスターをお借りして開催しておりました。今回盗難されたのは、1点しかない貴重な海外ポスターでございます」と説明していた。