尾上菊五郎(78)が16日、都内で、「五月大歌舞伎」(3~28日、東京・歌舞伎座)で出演する第2部「仮名手本忠臣蔵 六段目」の取材会に出席した。

第3部に出演予定の中村吉右衛門(76)は3月28日夜に都内ホテルで体調不良を訴え救急搬送され、入院治療中。菊五郎は「ただただ元気に戻ってきてもらうのを待ってるだけです」と回復を祈った。吉右衛門の妻からも電話をもらったが、病名が判然としないことを明かし、菊五郎は「どうしたらいいんだろうね」と神妙な表情だった。救急搬送後は集中治療室(ICU)に入っていたという。

同演目では、主君への忠義を貫こうとする勘平が描かれている。5代目、6代目菊五郎が練り上げた難役について「(新型コロナ変異型の)イギリス型とかブラジル型がはやってますが、私は、5代目、6代目が作った音羽屋型でいきます」と、15回目の勘平役に挑む。