演歌歌手・三山ひろし(40)が3日、東京・中野サンプラザで「三山ひろしリサイタル2021~歌の宝石箱」と題したコンサートを行った。同リサイタルはコロナ禍で延期となった昨年9月の代替公演。くしくも09年6月3日に「人恋酒場」でデビューした記念日と重なった。「歌手としての誕生日なので、すごくうれしい。楽しんでいただけるステージをこの1年にわたって構想してきましたので存分に楽しんで」とファンに熱く語りかけた。

1部は、「お岩木山」「男の流儀」「四万十川」などNHK紅白歌合戦で歌った曲の披露からスタート。スターを目指す三山が「スター(星)」の名曲を歌う「スターコーナー」では、「星降る街角」「蒼い星くず」「星影のワルツ」「地上の星」「見上げてごらん夜の星を」など数々の名曲を歌い上げた。1部の最後は和服に着替えて長編歌謡浪曲「その夜の上杉綱憲」(三波春夫)。「3月の大阪・新歌舞伎座公演でご披露しましたが、こういうコンサートでは今回が初の試みです。忠臣蔵というと、浅野内匠頭よりの話が多いのですが、これは吉良上野介の息子の思いを歌った1曲です」と解説し、身ぶり手ぶりを交えて熱く歌い上げた。

2部は、コロナ禍だが旅行気分を味わってほしいと「世界1周コーナー」を設定。「憧れのハワイ航路」「オーシャンゼリゼ」「慕情」などを歌い楽しませた。終盤は最新曲「谺-こだま」や、弾き語りで「一献歌」、アンコールで「若いってすばらしい」を歌うなど全33曲でファンを魅了した。7月28日には男の生きざまを歌う本格演歌の新曲「浮世傘」を発表する。