俳優藤原竜也(39)が12日、都内で主演映画「鳩の撃退法」(タカハタ秀太監督、8月27日公開)の完成披露トークイベントに出席した。

藤原が演じるのは、かつては直木賞を受賞した天才作家の津田伸一。現在は富山の小さな街でデリヘルの送迎運転手をしているが、担当編集者の鵜飼なほみ(土屋太鳳=26)に執筆途中の新作を読ませる。小説と現実が交差する中で、家族とともに失踪するバーのマスターを風間俊介(38)、カフェ店員を西野七瀬(27)が演じる。

藤原は「話が非常に複雑なんですが面白い。書いた小説の中の話と現実の話で、謎の多い作品。タカハタ監督の撮り方が、リハーサルを重ねないことが多かった。勢いというか、現場の熱量でいけるところは一発で撮ってやろうというもの。自分としてもいい緊張感を持ちながら、スピード、テンポ、監督の思いについていこうと食いついていった。演じていて楽しかった」と振り返った。

土屋は「藤原竜也さんのお芝居を見て育ってきたので、作品の中で戦うことができて楽しかった。とてもワクワクしました。(舞台で)お客さんを引き受ける魅力のように、鳥飼(土屋)が津田さん(藤原)に引きつけられました」。風間は「見ていただいた後に、あのシーンはこうだったと思うよう、答えを自分の頭の中で見つけてください」。西野は「最初は緊張していました。私の演じる沼本のキャラクターは、津田と距離感が近いんです。なかなかつかめなかったけど、監督がちょっとハグでもしてみればと言ってくださって、(藤原とハグを)やったら気持ちがほぐれてすごくありがたかった」と笑顔を見せた。

タカハタ監督は「昨年の3月に富山で撮りましたが、毎日、幸せでした。かねてご一緒したいと思っていた俳優陣と頼りになるスタッフと一緒で」と話した。