コンテンポラリーダンサーで振付師、俳優の生島翔(35)と映画監督の堤幸彦氏(65)が14日、NHKラジオ第1の「Nらじ」にゲスト出演した。

2人は23日に開幕する東京五輪・パラリンピックに向けて、芸術文化都市・東京の魅力を伝える「Tokyo Tokyo FESTIVAL」海外発文化プロジェクトの一環として日本とドイツでダンス映像作品を制作している。現在は伊豆大島で撮影が行われている。

当初は昨年8月にドイツと日本を結ぶダンス作品を作り、東京芸術劇場で公演を行う予定だったが、コロナ禍により仕切り直し。ダンス映像作品に形を変え、新たに8月29、30日と9月3日に東京・渋谷ユーロライブで上映されることになった。

堤監督は、作品のテーマについて「自然と人間」「文明の崩壊」「それでも明日は来るという希望」の3点を挙げた。撮影の舞台は伊豆大島で「三原山という雄大な火山由来のパノラマがあり、そこは“東京都”としての現在もある。災いは人為的な原因もあり、自然との付き合い方を改めて問いたい」。

生島は「自然は“恵み”だけでなく“怖いモノ”にもなる。人間は自然の中で生かされているということに向き合いたい」と話した。

パーソナリティーの真下貴アナウンサー(51)から、コロナ禍における芸術界の現状を聞かれ、生島は「組織に属していないフリーランスのアーティストは大変です。僕自身はドイツにいた時に州立劇場でソリストとして働いていた時があり、公務員という形でダンスを職業にしていました。そのような形態が日本でも今後取り組めないかというのは、その頃から考えていました」と業界の苦境を訴えた。