デジタルアート展「巨大映像で迫る五大絵師-北斎・広重・宗達・光琳・若冲の世界-」(大手町三井ホール、16日~9月9日まで)の発表会がこのほど、同ホールで行われ、アンバサダーを務める歌舞伎俳優尾上松也(36)が出席した。

葛飾北斎の「富嶽三十六景」や歌川広重の「東海道五拾三次」、俵屋宗達と尾形光琳の「風神雷神図屏風」、伊藤若冲の「仙人掌群鶏図」など、日本美術の傑作をデジタル処理し、巨大スクリーンで音楽とともに体験できる新感覚のアート展だ。

尾上は「大画面で鑑賞できるのがすばらしい。アップになっても繊細に描かれているのが分かり、ずっと見ていられます。歌舞伎も形は違えど、先人の魂や風景を継承して見てもらうのですが、絵師の作品も魂を受け継ぐのは同じだと思います。古典作品は今も胸をふるわしてくれますし、情熱は時代は関係ないと思います」と語った。

五大絵師の中では、好きな作品として「東海道五拾三次」を挙げた。尾上は「その時代の暮らしぶりを想像できた。街の中に入って住民の1人になりました」。子どものころは東京・銀座に住んでいたといい「日本橋にはなじみがある。あの当時はこんな感じだったのかと、歌舞伎としても想像でき、一瞬で入り込めた。この時代に行きたいですね」と話した。