世界3大映画祭の1つ、カンヌ映画祭授賞式が17日(日本時間18日)フランスで開かれ、濱口竜介監督(42)が映画「ドライブ・マイ・カー」(8月20日公開)で、共同脚本の大江崇允氏とともに脚本賞を受賞した。日本映画の同賞受賞は、史上初の快挙となった。

主演の西島秀俊(50)は「濱口監督、大江崇允さん、カンヌ国際映画祭脚本賞受賞、心からお祝い申し上げます」と両氏を祝福した。その上で「監督が村上春樹さんの原作を問いとし、過去と真摯(しんし)に向き合う事で人は絶望から再生することが出来るという答えを示したこの作品が、世界の人々の共感を呼んだのは本当に素晴らしい事だと思います。監督の、人への深い洞察と愛情の力です」と感激した。

西島は、舞台俳優で演出家の家福(かふく)悠介を演じた。劇中では家福の日常を演じるだけでなく、名作舞台「ゴドーを待ちながら」「ワーニャ伯父さん」を舞台俳優として、それも中国、韓国ら多国籍の俳優と多言語で演じ合う、劇中劇での力強い演技も光った。