お笑いコンビ・シソンヌとして活動する一方、脚本家としても知られる、じろう(43)が3日、都内のHulu本社で行われた「Hulu U35 クリエイターズ・チャレンジ(HU35)」ファイナリスト発表イベントで審査員を務め、ファイナリスト入りを逃した5人に、お笑い芸人ならではのエールを送った。

「HU35」は、動画配信サービス「Hulu」を運営するHJホールディングス主催の、35歳以下を対象とした新世代の映像クリエイター発掘&育成プロジェクト。ファイナリスト候補10人から選ばれた5人は、制作費1000万円とプロの映画製作チームのサポートを受け、自身がプレゼンした短編企画を監督として制作できる。

じろうは10人のプレゼンの感想を聞かれ「審査することも、もちろんですけど、プレゼンが面白過ぎて、まんまコントにしたかった方が何人かいらっしゃった。これ、やったら面白そうだな、ということも考えながら審査させて頂いた…職業病ですよね」と笑みを浮かべた。

司会から「ジェンダーや自殺の企画が多かったですが?」と聞かれると「私が、そんな重い質問に答えて良いでしょうか? 役者さんが真剣にコメントする形で、やらせていただきます。テレビでコロナのニュースが報じられ、どうしても頭が、そちらに引っ張られるということなんじゃないでしょうか? 今年は、そういう傾向が強いですが、もっと前向きになれるような企画をやってもいいのでは…佐藤浩市でした」と佐藤浩市のマネをした。

ファイナリスト5人が制作、完成した作品は、制作過程に密着したドキュメンタリーとともにHuluで配信され、最終選考でグランプリを受賞すれば、賞金100万円とHuluオリジナル新作の監督権が贈られるが、ファイナリスト入りを逃した5人は作品の制作すら出来ない。

初挑戦の審査員を終えた、じろうは「僕も今でこそ、こういう場にいるが、本当に戦いの、ずっと連続…昔は。ふるい落とされて、ふるい落とされて…」と自身の体験を語った。その上で「今日は10組中5組…2分の1、勝てる可能性があった。心、腐らずに、やるのが勝ち。豊かな気持ちで、自分のやりたいことをやるのが素晴らしいと思う。いつかチャンスは来るもんだというのは、自分で体験している。諦めないで面白いものを作ち続けてください」と真剣に語りかけた。