鈴木亮平(38)が21日、東京・丸の内TOEIで行われた映画「孤狼の血 LEVEL2」(白石和彌監督)の公開記念舞台あいさつで、20年4月の緊急事態宣言時に仕事が全てなくなり、唯一残っていた同作の台本と上林という役に撮影までの半年間、徹底的に向き合い続けた日々を語った。
鈴木は劇中で、五十子会上林組組長・上林成浩を演じた。刑務所から出所後、恨みがある人間の家族を惨殺したり、復帰した組の兄貴分、組長らをあやめていく、悪魔のように非道な組長の役どころだ。役作りについて聞かれると「悪役ではあるんですが、我々の仕事は人間を演じることなので、1人の人間として、これだけ強烈な役をどう作り上げていこうかと思っている時に、ちょうど去年の初めの1回目の緊急事態宣言が出て。決まっていた仕事が全部なくなって、机の上にポツンと残った台本が『孤狼の血 LEVEL2』」と振り返った。
その上で「そこから撮影までの半年間、僕には上林という役しかなかった。その分、ずっと上林のことを考えたり、いろいろなことをリサーチしていく中で、何で、この人はこういうことをするんだろうと」と、上林という役と、とことん向き合った自身の心の動きを明かした。そして「上林から、この世界を見てみようと思った時に、全く違う世界が見えてきた。写真のポジとネガが反転するくらいに正義と悪が入れ替わった。上林から見たら周りが外道で、自分が唯一、真面目に生きているという人間像が出来上がって来た時、自分も上林として生きられるし、上林になった感じ」と続けた。
撮影までの6カ月で、いろいろなアイデアが湧いてきて「現場で監督にぶつけて、ものによっては却下され、ものによっては採用してもらえた」という。白石監督は「脚本を作っている時から難役…でも亮平君なら一緒に作ってくれるだろうと安心感はあった。出てきた時、想像していた人が、この人だったんだなと思わせてくれる強烈な説得力があり、なるほどという納得感しかなかった。お願いして本当に良かった」と感慨深げに語った。



