音楽関連の一般社団法人4団体は2日、同団体に参加していない主催者による一部の野外フェスで、感染拡大防止対策ガイドラインが守られず、地方自治体との協議事項を逸脱した「暴挙」があるとして、当該主催者に抗議する共同声明を公開した。

4団体は「一般社団法人コンサートプロモーターズ協会」「一般社団法人日本音楽制作者連盟」「一般社団法人日本音楽事業者協会」「一般社団法人日本音楽出版社協会」。

声明では、コロナ禍の中「私ども音楽団体及び全国の会員社では、感染拡大防止を第一義と認識し、政府関係省庁及び自治体、関係当局と協議を重ね、国の基本的対処方針、開催制限のもと、業種別ガイドラインに基づく感染拡大防止対策を徹底の上、公演を開催してまいりました」と主張した。

続けて「昨今、私ども音楽団体に参加していない主催者による野外フェス公演において、感染拡大防止対策ガイドラインに示される基本的対策が守られないどころか、自治体との協議事項を遵守せずに開催した事例がいくつか散見されました」と主張。「このような行為は、当業界が一年半に及ぶ国、自治体、地域関係者の皆さま、そして公演に来場されるお客様と構築してきた信頼関係を破壊する」行為と指摘した。さらに「日夜ご努力されている医療従事者の皆さま、地域保健機関の皆さま、関係当局の皆さまのご苦労を台無しにする暴挙と言わざるを得ません」と断じ、「かかる行為は誠に遺憾であり、当該主催者には厳重に抗議いたします」と強く訴えた。

声明は「音楽団体にて策定したガイドラインを参照していただくことは臨むところであります。しかしながら、参照していただく限りはこれを遵守し、自治体、関係当局、また地域関係者の皆さまとの協議を踏まえ、公演会場において必要な対策を講じていただき、ご来場のお客様への周知を徹底しご理解ご協力の上参加いただくことが肝要であると存じます」と続けた。 4団体とすべての会員社、関係者は今後、感染拡大防止を第一義として、国、自治体、関係当局と協議を重ね、必要な対策を講じた上で、公演を開催すると結んでいる。