女優小野花梨(23)見上愛(20)が23日、都内で、映画「プリテンダーズ」(熊坂出監督、10月16日公開)のプレミア上映イベントに出席した。

小野演じるひきこもりの女子高生・花田花梨と、親友の風子(見上)が、SNSとアイデアを武器に、型破りなドッキリを仕掛けるハートフル痛快作品だ。「第43回ぴあフィルムフェスティバル2021」でクロージング上映された。

映画初主演となった小野は「花田花梨なのか小野花梨なのか、わからなくなった」というほど、役に共感したという。「(自分は)小中高と本当に学校にいけない人間で、なぜ先生がワイシャツの第1ボタン締めないことに怒るのか全く分からなかった。なぜ靴下が茶色じゃダメで黒じゃなきゃいけないのか理由が全く分からなかった。なぜ熱中症の危険があるのに外で朝礼をやるのかわからなかった」と、役と重なる幼少期の社会への疑問を熱弁した。

さらに「私自身、幼少期に本当に辛かった、生きるのが。この映画に私自身救われるものが大きくありました。苦しくて、なんで生まれてきてしまったんだろうとか、思って生きてきた人がもしいるなら、あなただけじゃないと、自分だけじゃないんだという、もしかしたら救いになるんじゃないかなと思います」と涙ながらに作品への思いを語った。

「人は愛しているといわれたくて生きているんじゃないか」と持論を展開し、「私は、できるだけたくさんの人を愛して、1人でも1つでも愛して生きて行けたらと思います」と声を詰まらせながら誓った。