アニメ映画「リョーマ!The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様」(神志那弘志監督)のティーチインイベントが25日、都内で行われ、原作・製作総指揮を務める漫画家の許斐剛氏が出席した。

99年に「週刊少年ジャンプ」で連載を開始し、ゲーム、ミュージカルなどさまざまな形でメディアミックスされてきた人気漫画が初の3DCGアニメ化。過去にタイムスリップした主人公・越前リョーマと、若き父・南二郎の出会いを描く。

同作は22年にわたり連載が続く。製作総指揮に加え、劇中歌の作詞作曲も手掛けた許斐氏は「テニプリに触れたことのない世代や、初めて見る人に届けたかった。それが少しでも伝わったんじゃないかと肌で感じています」と手応え。本編の一部シーンが異なる“2タイプ上映”を行い「映画業界の常識を覆したいなと。素人ならではの、新しいことをしてやりたいという気持ちです」と話した。

初めて作品に触れる人を飽きさせない工夫として、神志那監督は「車のシーン。いろんな要素が欲しくて、そういえばカースタントがないなと。車が出てくるから、カーアクション入れちゃえと(笑い)」とテニスアニメらしからぬ演出の経緯を告白。許斐氏は「テニプリの人気キャラクターをなるべく出さないこと。全員出てこられたら初見の人は覚えきれない。大変な作業だったし、挑戦でした」と振り返った。

イベントでは、観客からの質問にも回答した。「作った3DCGモデルを使ったライブは可能か」との問いかけに、許斐氏は「このまま終わらせるのはもったいないと思ってます」。また、あるキャラクターの変わった演出方法について疑問が飛ぶと「つっこみとか、違和感がテニプリの面白いところ。普通には作りません!」と笑わせた。

ミュージカル「テニスの王子様 4thシーズン」に出演した北代高士が進行を務めた。