演歌歌手水森かおり(48)が25日、東京・中野サンプラザで2年ぶりとなるデビュー記念日恒例のコンサートを1000人のファンを集めて開催した。95年のこの日に「おしろい花」でデビューしてから27年目に突入。全39曲を熱唱した。

オープニングで、今年1月発売の「鳴子峡」を熱唱した後は、昨年はコロナ禍で配信にせざるをえなかった鬱憤(うっぷん)を晴らすかのように、デビュー曲「おしろい-」から昨年の紅白出場曲「瀬戸内 小豆島」まで、自身のシングル28曲をノンストップ大メドレーで歌いきった。「去年は配信でしたので、その感謝の気持ちも込めました」と笑顔を見せた。

「瀬戸内-」では昨年紅白のブルーの特大衣装を再現。そして、初のJ-POPとなる今月8日発売の新曲「笑顔でいようね」を披露。「演歌と違って難しいですが、この歌の歌詞でコロナ禍の迷いが軽くなりました。たくさんのみなさんの、心のよりどころになれば」と話した。

開演前には取材に応じて「昨日まで本当にできるのかドキドキして、不安な気持ちでした。2年ぶりで不安がいっぱいでした。コロナの前は、デビュー日は当たり前に中野サンプラザでやっていたけど、当たり前じゃないことが分かった」。中野サンプラザは再開発が計画されているが「ずっとなくならずに、あり続けて欲しい」と自らの聖地への愛を語った。

昨年7月には父親を84歳で亡くした。「去年はここでできなかったけど、今日はどこかで見てくれていると信じて歌います」と話した。

来月20日には20作目となるアルバム「歌謡紀行20~鳴子峡~」が発売される。