TBSの朝の顔として奮闘中だ。バラエティー番組「ラヴィット!」(月~金曜午前8時)で、お笑いコンビ川島明(42)とともにMCを務めている田村真子アナウンサー(25)。番組スタートから半年。“ラヴィット!ファミリー”の一員として番組を支える。入社4年目で託された大役への思い、素顔に迫った。

笑顔でポーズをとるTBS田村真子アナウンサー。りんとした立ち姿が美しい方でした(撮影・菅敏)
笑顔でポーズをとるTBS田村真子アナウンサー。りんとした立ち姿が美しい方でした(撮影・菅敏)

★雑談タイムで和気あいあい

番組終了1時間後。放送でみせる落ち着きとはやや異なる、少し慌てた様子で「すみませーん」と笑顔の田村アナが現れた。

「学校の自習時間にめっちゃしゃべっているみたいな空気感で本当に楽しいです。お仕事をする場なんですけど、なんだろう…今まで、現場にはなかった、本当に和気あいあいとしている感じです」

番組のテーマは「日本でいちばん明るい朝番組」。アナウンサーという立場だが、その空気感に浮かない存在でいて欲しいとスタッフから言われている。

「MCっていう肩書なので、(川島と)並んで立たせてもらうんだったら、ただ進行するだけじゃダメなんだろうなって。番組になじんでいかなきゃいけないじゃないですか!」

番組では芸人との絡みなどで田村アナの「素」の部分も垣間見える。

「芸人さんと掛け合いするとか、自分の話をするって今まであんまりなかったんですよ。緊張するんですよね。『キャー! 私をカメラで抜かないで!』みたいな感じ(笑い)」

川島の提案で、番組開始前に10分ほど、出演者全員で集まり、雑談タイムが設けられているという。お互いを知り、信頼関係が生まれたことで番組でのやりとりもスムーズになった。

「その時間はありがたかったですね。本当にゆるーい感じで皆さんいろんなこと話しているんですけど。その時間が大切」

他局が同時間帯に情報番組を放送している中、異色のバラエティー。当初は懐疑的な声もあったが、ジワジワと視聴率も上がってきている。

「朝の番組の選択肢として、認知されていくように、なじんでいって、チャンネルを気軽にふっと合わせてもらえるような番組になるよう根気強く頑張っていきたいです」


▼▼後編には「ラヴィット!ポーズ写真」「結婚観」「麒麟・川島のコメント」▼▼

★午前5時ごろ起床する日々

帯番組に出演するようになって生活リズムが整った。毎晩午後9~10時には寝て、午前5時ごろに起床する日々だ。

「ちゃんと睡眠時間を取ることは意識しています。8時間とか確保したいじゃないですか。お昼寝もしていますね。1回寝ると、2~3時間寝ちゃうんですよ(笑い)。早起きは得意な方ではないので、休みの日とか、ほっといたら昼前まで寝るタイプです」

愛用の枕は自動で形を合わせてくれるものを使うなど、こだわっている。就寝前のストレッチがルーティンだ。

「首とか足のストレッチとかしますね。整体とかも定期的に行ったりします。首が縮んじゃうんですって。収録って緊張するんでしょうね。バッキバキになるんですよ。そのまま寝ると、本当に朝起きても力んじゃう。やっぱり良くないですよね~。呼吸も浅くなるし」

週5の生放送に臨むため、自炊も増えた。

「食べものにすごく気をつけています。ちょっと薬膳料理の勉強してみると、キャベツは胃に優しいとか。キュウリは体のむくみをとってくれるとか、食材それぞれあって。バランスを気にして食べるようになったりして、健康になった気になるっていう生活です。心がけていますね。ふふふ」

お笑いの動画を見ることが心を整えてくれる。学生時代に全盛だったお笑い番組が大好きだった。

「コントが好きで。あんまりいうと、川島さんは漫才されているんであれなんですけど(笑い)。ロバートさんのネタとか好きで見ていたので、YouTube見ますし、レインボーさんのリモートコントみたいな感じのとか、めちゃおもしろいです。あと休み中ずっとジェラードンさんのユーチューブチャンネルみていました」

笑顔でポーズをとるTBSの田村真子アナウンサー。凜とした立ち姿が美しい方でした(撮影・菅敏)
笑顔でポーズをとるTBSの田村真子アナウンサー。凜とした立ち姿が美しい方でした(撮影・菅敏)

★自分の世話で精いっぱい。ははは

アナウンサーという職業に漠然と憧れはあったが、ずっと夢みてきたわけではなかったという。

「大学の学科が新聞学科だったので、テレビ局の記者職とか新聞社とか。それ以外にも不動産デベロッパーかっこいいなとか。航空会社の総合職のインターンは落ちたんで諦めましたけど(笑い)。バリバリ働いている女性がかっこいいなっていうのはありましたね」

父は衆院議員の田村憲久氏だ。自身の政界転身はあるのか。

「それはよく会社の人とかに言われるんですよね。友達は私のこと分かっているから、言わないんですけど。いやーでも私には…無理ですね。無理だなー。政治家だけじゃなくて他のお仕事とか家業とかでもそうですけど、継ごうって思ってちゃんと継ぐのってすごいなって思っちゃいますね。自分のお仕事もあるわけじゃないですか。継ぎたいとは思わないですね、ハッキリ言っちゃいますけど(笑い)」

2年前のインタビューでは、「35歳までには絶対に結婚したい」などと結婚観を語っていた。

「(2年で)考えていることとか、中身はあんまり変わっていないです。結婚したいとは思いますね。ただ生活リズムが整ったっていうことはあります。自分のことが分かってくるというか。逆になんかそういうのが自分の中で強固になればなるほど、他人と暮らせなくなるんじゃないかなとか思って(笑い)。人と暮らしていくっていう決断をしていくのを25(歳)とかでしていくってすごいなって思います。自分の世話で精いっぱい。ははは」

どんなアナウンサーになっていきたいのか。

「『田村だったら大丈夫だろ』『田村、横に置いておけば大丈夫だ』みたいにスタッフの方に思ってもらいたい。なんだろう…番組とともにっていう感じですけど、見ている方の生活にすっとなじめるアナウンサーになりたいです」【佐藤成】


▼「ラヴィット!」でともにMCを務めるお笑いコンビ、麒麟の川島明

芸人がボケると1番に大声で笑ってくださるのはいつも必ず田村さんです。あのスタジオにいるメンバーの中で、間違いなく一番笑うことが好きな方です。出演者が盛り上がってる時はスッと下がり遊ばせてくれる。そして締めるところになると抜群のタイミングで仕切ってくれる。これは勉強して手に入れられるスキルではなく、お笑い好きが故に手に入れた「天性の間」です。田村さんじゃないと僕は「ラヴィット!」ができません。今では他の番組で田村さんが僕じゃない人とMCしている姿をみると嫉妬するぐらい、僕は田村さんを推しています。


◆田村真子(たむら・まこ)

1996年(平8)2月3日、三重県生まれ。上智大文学部を卒業後、18年4月にTBS入社。「ラヴィット!」「クイズ!THE違和感」などを担当。趣味は舞台鑑賞、KPOP、韓国ドラマ。特技は正座、茶道。


◆ラヴィット!

平日午前8時放送のバラエティー番組。「日本でいちばん明るい朝番組」をテーマに、「衣」「食」「住」「遊」について暮らしが10倍楽しくなるライフアイデアを提供する。TVer(ティーバー)での配信もスタート。