国際長編映画賞を受賞した「ドライブ・マイ・カー」の濱口竜介監督(43)が授賞式後、オスカー像を手に日本メディアの取材に応じた。同監督は「うれしいです。ノミネートされるだけで、すごいことだと思ったので、受賞できると思っていなかったので、ありがたいと思います」と喜びを口にした。

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主演の西島秀俊(50)も「会場でこの作品を見た、たくさんの方に素晴らしかったと言っていただいて、この作品が国とか言葉を越えて、いろいろな方の心に深く響いたんだなということを会場ですごく感じて、とても幸せです」と喜びをかみしめた。

岡田将生(32)は「あの場にいられたことが本当に良かったなあと思います。『ドライブ・マイ・カー』の名前が呼ばれた時に、みんなで立ち上がって抱きしめ合っている、その瞬間は一生、忘れない出来事だと思います」と感激した。

霧島れいか(49)も「心から、うれしい気持ちでいっぱいです。たくさんの方に、おめでとうと言っていただいて、たくさんの方の心に届いたのだということを実感して本当にうれしいです」と喜んだ。

邦画では、09年の「おくりびと」(滝田洋二郎監督)以来13年ぶりの快挙となった。濱口監督は、国際長編映画賞の受賞作が発表された際「ドライブ・マイ・カー」の名が読み上げられた思いを聞かれると「呼ばれない可能性も考えていたので、まさかオスカーの授賞式で呼ばれることがあるのかと、マジかという」と、ストレートな言い方で喜びを表現した。

今後について聞かれると、濱口監督は「直近のことで申し訳ないですが、休みたいです。休んでいたら、映画を作りたくなるんじゃないですかね。そのためにも休みたいです」と充電する意向も示した。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)