乃木坂46岩本蓮加(18)が2日、都内で行われた主演映画「世の中にたえて桜のなかりせば」(三宅伸行監督)の公開記念舞台あいさつに出席した。先月14日に肺炎のため87歳で急逝した俳優宝田明(たからだ・あきら)さんとのダブル主演。宝田さん死去後初の公の場となり、宝田さんとの思い出やエピソードを語った。黙とうをささげ、涙ぐむ場面もあった。

さまざまな境遇の終活を手助けするうちに自分の生き方と向き合いはじめるヒューマンドラマ。岩本は「終活アドバイザー」のバイトをする不登校の女子高生、咲を演じる。

同作が遺作となった宝田さんは、先月10日の完成披露舞台あいさつで、映画初出演で初主演となった岩本について「大女優の片りんを見た。いざ本番になるとNGを出したことがない。大変な小娘でございます」と褒めちぎっていた。岩本は「そんなに褒めていただけると思っていなかったので、今はすごく自信につながっていてます、今後演技をする上で、その言葉を思い出して前を向いていければと思います」と感謝した。

撮影を振り返り「宝田さんは『好きなように、自由なようにやっていいよ』って言われていました。本当に現場を明るくしてくれるような、面白いことを言ってくださる方。私が緊張している時も、何げない言葉でリラックスさせてくださいました」と明かした。「いつも『孫のようだ』と言ってくださっていて。久々にお会いした時は、『きれいになったね』と声を掛けてくださった。笑顔が絶えなかったですね」とほほえんだ。

舞台あいさつ終盤、映画撮影時に収録した宝田さんのメッセージ映像が流された。岩本は涙ぐみながら「いつも宝田さんとお話しする時は、映画に対しての熱というか愛の強さをひしひしと感じていました。そんな宝田さんとダブル主演させていただけて、すごく誇りに思えるというか、貴重な経験をさせてもらったなとあらためて思います」と感謝をかみしめた。