演歌歌手山口ひろみ(46)が12日、20周年記念曲「哀愁港町」(13日発売)のヒット祈願を千葉市の厳島神社港町弁財天で行った。同神社は芸能・財宝などの福徳が授かると言われている。師匠の北島三郎(85)が作詞作曲を手がけた力作で、北島が直接の歌唱指導をした。

「4日間にわたり、36時間もしていただいた。そう、『サブロー』です、うそのようだけど本当です。持ってると思いました」と笑顔で明かしたが、電話でのリモートレッスンは厳しいものだった。

「36時間のうち35時間は怒られていました。『辞めちまえ』や『帰れっ』と久しぶりに言われた。でも『山口ひろみを成長させるためだ』『俺も言いたくはないが言っている。しんどいだろうけど頑張れ』と激励されました。深夜0時を過ぎたこともあるし、師匠は歌いすぎて声がかれてガラガラ。でも、そこまでしてもらえてとても幸せです」。電話を切った後で感謝の涙がこぼれたという。

20周年を迎えたことには「ここまでこられるとは本当に思っていなかった。感謝の言葉しか浮かばない」と振り返りながら「これからも感謝の気持ちを忘れずに歌っていきます」と力を込めた。

ヒット祈願を行うのは、04年に出身地・大阪の住吉大社で「浪花ごころ」で行った以来18年ぶり。それだけに大いに気合が入っている。「20年たって技術的にはうまくなったけど、スケールの大きな歌を歌えるようになれと師匠は言ってくれています。そうなりたい」。歌手としての成人式を迎え、山口は新たに気を引き締めた。