20年6月にコロナ禍のため全日程中止になった舞台「アルキメデスの大戦」が、今年10月1~17日に東京・シアタークリエで上演されることが18日、発表された。

人気漫画原作で、巨大戦艦建造をめぐる物語。映画化もされた。主人公の数学者、櫂(かい)は鈴木拡樹、櫂を補佐する海軍少尉は宮崎秋人、山本五十六は神保悟志、ヒロイン鏡子は福本莉子が演じる。ほか、小須田康人、岡田浩暉の出演が発表された。

硬派な舞台で人気の劇団チョコレートケーキの古川健氏が脚本、日澤雄介氏が演出を手掛ける。

出演者、スタッフらのコメントは以下の通り。

鈴木拡樹 「舞台『アルキメデスの大戦』を上演することが再び決定しました。前回は稽古をすることもできませんでしたが、もう1度皆が集まって、この作品を一から作っていけることを本当にうれしく思います。まだまだ気が抜ける状況ではないかもしれませんが、この作品が無事に上演されることがまたひとつ演劇の復興の一歩だと思って突き進んでいきたいと思います」

宮崎秋人 「舞台『アルキメデスの大戦』の上演がやっとかなうということを聞き、大変うれしく思います。鈴木拡樹さんをはじめとするキャストの皆さん、演出の日澤さん、スタッフの皆さんとようやく動きだせるのかと思うと今から楽しみで仕方ありません。一昨年から世界情勢が悪化して”戦争”が過去のものではなく現在進行形となってる今、より一層の覚悟を持って挑まなければいけないという切実感があります。応援よろしくお願いします」

福本莉子 「2020年、全公演が中止になり稽古すらもできず大変悔しい思いをしましたが、2年越しのリベンジがかなってとにかくうれしい気持ちでいっぱいです。このスケールの大きな作品が舞台でどんな風に生きるのか、私もまだ未知数でとてもワクワクしています。ぜひ劇場に足を運んでください!」

原作者で漫画家三田紀房氏 「企画から2年、さまざまな困難を乗り越えて、関係者の皆様のご努力により実現できることに、心より感謝いたします。映画化に続く舞台化は原作者として最高にうれしい! キャストの方々の演技、舞台演出や音楽を生で観賞できることに、今からドキドキ、ワクワクしています! 毎回チケットを買って全部観たい! カレンダーと睨めっこしながら予定を考えるのが楽しいです!」

舞台原案で、映画版の監督を務めた山崎貴氏 「舞台版がコロナ禍のため延期になってから早数年。さすがに売れっ子ばっかりだし再結集は難しいのかなと半ばあきらめていた時、上演決定の朗報が飛び込んでまいりました。きな臭いこの時代だからこそ戦争というものの本質をあぶり出してくれる舞台になっていることを期待します」

脚本の古川健氏 「コミックと映画、それぞれとても魅力的な作品で、その舞台化ということで大きなプレッシャーを感じながら執筆しました。原作の魅力を損なわない脚本になっていればと思います。演劇らしい魅力がお客様に伝わればうれしいです。舞台版もすばらしいキャストに恵まれました。俳優の皆さまの躍動する姿が必ず感動を生んでくれると確信しています」

演出の日澤雄介氏 「舞台『アルキメデスの大戦』に再び向き合えることが出来ることを本当にうれしく思います。2年という時間の流れは世界を大きく変えました。その変化が色濃く反映されてしまうことでしょう。2022年版の『アルキメデスの大戦』、主演の鈴木拡樹さんをはじめバラエティーに富んだ俳優さんとともに、作品に潜む『狂気と美しさ』を探し求めたいと思います」