神尾楓珠(23)が28日、東京・イイノホールで行われた主演映画「20歳のソウル」(秋山純監督、5月27日公開)完成披露舞台あいさつに登壇した。檀上で、実在の人物を初めて演じたことで「役者も1人の人生を生きることが多いので、向き合い方が新しく変わったと思います」と熱っぽく語った。

神尾は劇中で、千葉県船橋市立船橋高に代々受け継がれる応援曲「市船soul」を作り上げ、吹奏楽部でトロンボーンを担当した浅野大義さんを演じた。高校卒業後、がんのため20歳の若さで亡くなった浅野さんを演じ「実在の方を演じるのは初めて。勝手が違い戸惑いました。人1人の人生を生きるのは大変だと思いました」と語った。

トロンボーンは撮影の2、3カ月前から練習を行ったという。「組み立て方、扱い方も分からないところから始めて、不安でした。吹奏楽部の方も、すぐ教えてくださる。温かい現場で良かった。2、3カ月は、みっちりやっていました。面白いまではいかない…難しいです」と笑った。

この日は、市船橋高と会場をつなぎ、浅野さんの後輩の現役吹奏楽部員が演奏を行い、佐藤浩市(61)が演じた顧問の高橋健一先生本人が指揮をした。映画の舞台あいさつで、高校の吹奏楽部が生演奏するのは初の試みだという。高橋先生は、原作の小説を書いた作家・中井由梨子氏と5年前のこの日、初めて会ったと明かし「5年前の今日、中井さんと出会った日です。監督から教えてもらいビックリしました。出会った時間は夜7時…映画の上映も7時と聞いております。大義の彼らしいイタズラ、ユーモアなのか、とても偶然とは感じられない。浅野大義という青年を覚えて欲しいと思います」と感慨深げにあいさつした。

福本莉子(21)、関西ジャニーズJr.内のユニットAぇ!groupの佐野晶哉(20)も登壇した。