歌手五木ひろし(74)座長公演「五木ひろし劇場」(東京・明治座、22日まで)が13日、初日を迎え、終演後に五木をはじめ、出演者の市川由紀乃、朝花美穂、辰巳ゆうと、新浜レオン、ベイブーブーが取材に応じた。

今公演は芝居はなく音楽だけの3部構成。第1部では、五木が遠藤実氏や古賀政男氏ら、昭和の5大作曲家に扮(ふん)して、ゲスト出演者に歌唱指導するほか、第2部は五木プレゼンツのゲストとのオンステージ、第3部は五木の歌唱ショー。

明治座公演は2年半ぶりとなる五木は「コロナ禍で心配していましたが、たくさんのお客さんにお越しいただき、共演者ともどもうれしく思います」。五大作曲家を扱うことには「日本の歌謡曲を継承したいというのが僕の思い。数々の名曲を、若手の歌手にもお客さんにも伝えていきたい」と話した。

五木先生からレッスンを受けた市川は「五木さんはどれだけの曲が入っているんだろうと驚くほど、もう歌の辞書ですね。名曲にチャレンジして新たな発見もありました」。新浜は「五木さんと同じステージは夢のようでした」、ベイビーブーも「五木さんから声をかけていただき、身が引き締まる思いです。今回学んだことを、しっかりと受け継いでいきたい」とそれぞれ話した。

五木は40年前から、劇場公演で若手歌手との共演を続けてきたことに「劇場の雰囲気もつかんでもらえるし、板の上で歌を歌う経験をつむことで、いつかは公演をという夢も膨らむと思う、私の舞台に出て、出世していった歌手は多い。僕は、これから活躍すると思う、期待の若手歌手に声をかけています。何かのきっかけになればいいなと思っています」と語った。