倍賞千恵子(80)主演映画「PLAN 75」(早川千絵監督)の公開記念舞台あいさつが18日、都内で行われた。高齢化問題に対処するため、75歳以上の高齢者が自ら生死を選択できる制度「プラン75」が施行された近未来を描く作品。

倍賞は「こんなにたくさんの方に来ていただいてありがとうございます」とあいさつ。「監督、よかったねー」ととなりの早川監督に呼び掛けた。出演のオファーを受けた時には「なんてひどい制度なんだと思いました」と振り返る。「私自身も、生きること、死ぬことを考えていた時でした。監督とも話して、台本を読むうちに、主人公のミチの生きた方に引き込まれました。命は大切にしないといけないという、生きることを大切にしている人なんだなと引き込まれました」と話した。

今月29日に81歳の誕生日を迎える倍賞は、早川監督から、サプライズで花束を贈られた。「ありがとうございます。本当なら、カンヌ映画祭で賞をもらった監督に差し上げないといけないのに」と笑顔で語った。 本作は、是枝裕和氏がエグゼクティブプロデューサーを務めたオムニバス映画「十年 Ten Years Japan」の1篇「PLAN75」を新たに構築、キャストも一新した早川監督のオリジナル脚本作品。早川監督は「各国で取材を受けましたが、感想を熱く語っていただけました。人に話し掛けたくなる映画だと思います。それだけ、余白のある作品ですので、自由に受け止めて、見た方とお話ししていただけたらうれしい」と語った。 舞台あいさつには、磯村勇斗(29)ステファニー・アリアン(27)も出席。