女優久保田紗友(22)が、舞台「たぶんこれ銀河鉄道の夜」(来年3月17日~、東京・紀伊国屋サザンシアターなど)で舞台初主演を務めることが15日、分かった。宮沢賢治の不朽の名作「銀河鉄道の夜」をモチーフにしたSFコメディー。このほど、初主演にかける思いを聞いた。
【聞き手=大友陽平】
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SFコメディーの名手といわれる劇団「ヨーロッパ企画」上田誠氏が脚本・演出を手掛ける舞台で、地方住みで、何かと報われない美容師ナオを演じる。近年はドラマが中心で、舞台は初主演だ。
「主演という立場で、すごくプレッシャーは感じているんですけど、やるべきことは何も変わらないと思っていますし、共演者の皆さんとコミュニケーションをたくさん取っていきたいです。ヨーロッパ企画さんの舞台に立てることは、すごく楽しみでもありますし、本質的に演劇を楽しみながら、改めて演じる楽しさみたいなことを実感できる環境にいられそうだというのを感じています。今はただただ楽しみです」
宮沢賢治の未完の名作とも呼ばれる同作品がモチーフ。「銀河鉄道の夜」は、中1の頃、初めて読んだ。
「初めて読んだ時は、そこまで深く考えたり、重さは感じられなかったんですけど、改めて読み返して考えてみると、前向きにも捉られるのかなと思いました。生きていると理解できないこともたくさんあって、でもそれを時間が解決してくれるというか…。それでも生きていかなきゃいけないという前向きさがあると思うんです。人それぞれ、いろいろな解釈の仕方がある作品だと思うので、それを上田さんはどうやって作品にするのかというのは、すごく楽しみです」
今年8月、三谷幸喜氏脚本の「ヴァンプ・ショウ」に出演。初の大型舞台に出演し、演じる楽しさも再認識したという。
「毎回同じことをやっているのに、同じことにならないというのが、やっぱりおもしろいと思います。本番中も後半になってくると、『もう終わっちゃう!』って、すごく寂しくなっちゃうんです。それだけ自分が楽しんでやれているんだなと思いますし、何が起こるか分からない緊張感もありますし…。より自分自身のアンテナが張り巡らされる状態で芝居ができました。濃い時間を過ごせるので、チームワーク感もすごく好きですし、相手をより良くしたいって、より一層思える気がします」
今回は新たにコメディー作に挑戦することになる。
「最近になってコメディーパート側をやらせていただけるようになりました。できることが1つ増えると自信になりますし、自分では今まで感じていなかったけど、無意識に感じている恥ずかしさみたいなのを取り除いた時に、すごく自分が解放される瞬間があって、役の幅も広がると思うので、もっと新しい自分を発見していけたらと思っています」
友人からは、もっと“普段の久保田紗友”を出した方がいいと言われることもあるという。
「ある日、ドライブしている時に『もうそのままで芝居すればいいのに』って言ってくれた友達がいて…。無意識にかっこつけちゃうみたいな部分があるんでしょうね。それを捨てた方がかっこいいなって思うので、何でもさらけ出してやってみたいというのはあります。そういうのを外した方が、人としての魅力も出ると思うし、そういう人がずっと芸能界で残っていけるんだなというのも、今まで現場でご一緒した方々を見てもすごく思うので…。そこから生まれる個性みたいなのを大切にしていきたいなと思います」
今回の作品で、役者としてまた新たな1歩を踏み出す。
○…上田氏は久保田について「俳優さんは役が来ることが定めだと思うんですけど、すごく真摯(しんし)に取り組まれている印象があります。今回もおもしろいものにしたいので、漏れこぼれる嫉妬とか、『つらいな』と言ったりもする感じをうまく出していただけたらと思っていますし、内に秘めたものが見られたらいいなと思っています」。今回の取材では、久保田にも「普段リアクションとか大きかったりする?」「イエーイ! とか言う時ある?」と質問。久保田は「ありますよ! カラオケに行っても、合いの手担当です(笑い)。自分が歌っても盛り上がる曲を歌うので(笑い)」と話すと、上田氏もニヤリとしていた。
◆久保田紗友(くぼた・さゆ)2000年(平12)1月18日、北海道生まれ。12年に「劇団ハーベスト」に参加し芸能界入り。13年、BS-TBSドラマ「神様のイタズラ」で初主演。ドラマはNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」、日本テレビ系「過保護のカホコ」「武士スタント逢坂くん!」、TBS系「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」、フジテレビ系「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」、テレビ朝日系「M 愛すべき人がいて」「先生を消す方程式。」、映画は「疾風ロンド」「ハローグッバイ」「サヨナラまでの30分」など出演多数。158センチ。



