16日にNHK「紅白歌合戦」の出場者が発表された。アラ還記者は取材に行かせてもらえなかったのだが、芸能記者である以上は出場者のチェックをさせていただいた。
ライバル社のキャップが「高齢者になじみのないグループも目立つ」と書いた記事を涙ぐみながら読んでいたのだが、記者にもよく知った出場者がいた。28年ぶりとなる篠原涼子(49)だ。今年9月に小室哲哉(63)がリアレンジした「愛しさと せつなさと 心強さと2023」を配信リリースして、出場となった。
「愛しさと-」は28年前の大ヒット曲。28年前の記者は、NHK担当&篠原涼子担当。紅白発表の日は、芸能面の両方の頭記事を書いて後輩記者に「篠原涼子と話したかったのに」と愚痴られた。
当時は井森美幸、山瀬まみとアイドルとしてデビューしたが売れずに、バラドルとしてブレークしたタレントはいたが、篠原涼子は別格だった。東京パフォーマンスドールというアイドルグループでデビューして、結局はバラエティーで売れっ子になった。それだけにとどまらずに「愛しさと-」で大ブレーク。その後は女優として映画、ドラマ「アンフェア」シリーズ、ドラマ「ハケンの品格」などで押しも押されもせぬ大女優となった。
で、立派になった篠原だが、ドラマとか映画に出演するたびにインタビューさせていただいた。そして、いつも「歌を歌ってくれ」とファンを代表して“陳情”していた。返ってくる言葉は「私も歌いたいんですよ。でも、事務所がだめなんですよね。カラオケに行けば『愛しさと-』を歌ってるんですけどね」というものだった。
記者は、篠原がブレークする前の東京パフォーマンスドール時代にアルバイトをしていた東京・新宿富久町の「吉亀寿司」の系列店に通っていた。芸能関係では、おなじみの店だ。篠原をインタビューする時は、その前に吉亀に行ってすしを食べながらネタを仕入れて、篠原とその話題で盛り上がっていた。
今回の篠原の28年ぶりの紅白出場決定で、店に行ってきた。篠原の活躍を楽しみしていた、店のおかみさんの三重さんは、コロナ禍の20年4月に90歳で亡くなった。いつも篠原の活躍を楽しみにしていて、記者の原稿も喜んでいてくれた。
人工透析をしていたが、コロナ禍前まではいつも店に出てニコニコと笑顔で接客をしていた。篠原の紅白出場の話をしながら献杯した。
思い出を振り返っていたらおじさん2人組が入ってきた。その片割れは、しんちゃん。元ラッツ&スターのドラム新保清孝さん(65)だった。ラッツ解散後は、吉亀寿司の系列店で働いていて、いつも顔を合わせていた。
篠原の28年ぶりの紅白出場の話題で、その場にいた“高齢者”が盛り上がった。大みそかのパフォーマンスを期待したい。【小谷野俊哉】



