吉本新喜劇の座員総選挙で1位を獲得したアキ(53)が29日、なんばグランド花月で、自身が座長を務める記念公演の初日を迎えた。

公演後、出演した島田珠代(52)と吉田裕(43)とともに取材に応じ、同作へのこだわりを振り返った。物語は「花月島」の民宿が舞台。アキはおなじみの黄色いスーツを身にまとった借金取り役と、女装で演じた民宿のアルバイト役「アキコ」の一人二役で出演。作中では持ちネタの「いいよぉ~」や、マイケルジャクソンさながらのムーンウオークなど、ダンスも披露した。

公演を終えたアキは「総選挙から今日に向けてずっとやってきた。昨日まではいろんなことを『ああしよう、こうしよう』と言っていましたが、今日の朝くらいから腹がくくれた。朝から、すがすがしい感じでやらせていただきました」と公演初日を振り返った。

間寛平GM(ゼネラルマネジャー)発案の同選挙。応募総数77万184票のなか、アキは3万9405票で1位を獲得。10月10日の定例会見の時は「今いる座長とは違った、アキという色をしっかり出していきたい」と意気込んでいた。

公演では、出演者らで楽器を使わずに1つの曲を演奏する、ストンプ的な音楽パフォーマンスも盛り込んだ。アキは「エンタメ感の出た、普通の新喜劇とはちょっと違うもの(をやりたかった)。音楽はあまり詳しくないので、楽器をやっている松浦(真也)くんとかに相談した。けど『楽器は使いたくないねん。アイデアだけでやりたいねん』と言って、手伝ってもらいました」と、宣言通りのこだわりを振り返った。

島田も「いつもの新喜劇とは違う、アキワールドが大爆発している。今週は、見に来た方が良いです!」と太鼓判を押した。

普段と違ったのは劇中だけではなかったといい、吉田は「通常公演では普段あまり差し入れって来ないんですけど、差し入れの量を見て『あ、普段と違うんや』って、余計に緊張しました」と笑って話した。

記念公演は12月5日までの7日間行われる。