Sexy Zoneのマリウス葉(22)が年末のジャニーズカウントダウンを最後に芸能界を引退した。
ジャニーズの特集ページに関わっていることもあって、デビュー4年目の15歳から体調を崩して活動休止する4カ月前に当たる20歳の時まで、ほぼ等間隔で5回のロングインタビューをする機会があった。
この間、179センチだった身長は4センチ伸び、発言も大人びてくるのを実感した。取材を重ねると、その分行く末が気になってくる。仕事には真っすぐなところが、真っすぐ過ぎるところがあって少し心配もしていた。2年前の活動休止以来、そう遠くないタイミングで芸能界を離れることをまったく予期しなかったといえばウソになるが、実際に発表されたときには、正直ショックを受けた。年越しのカウントダウン番組で前向きな様子や笑顔を見てちょっと安心したというのが正直なところだ。
改めて、5回の取材を振り返ってみた。
15年9月の取材では、宝塚歌劇団出身の母親(■明)がステージを見に来るのはいいが「後のダメ出しがすごいんです」とほほ笑ましいエピソードを披露してくれた。ブロードウェー・ミュージカルへの憧れも口にしていた。
16年9月には、ジャニー喜多川さんの平和への願いが込められた「少年たち 危機一髪!」への出演をひかえていた。ジャニーさんと同じ世代だったドイツの父方祖父母の戦争体験にも思いをはせていた。実はこの1年で身長は3センチ伸びていて、第一印象は「大きくなったね」だったが、それ以上に戦争の悲劇について考え込む顔が成長を感じさせた。
18年1月は米ハーバード大で開催された国際高校生セミナーへの参加直後。Netflixの米コメディー「フラーハウス」への出演経験も重なり、国際舞台への夢と高揚感が伝わってきた。この頃は、彼の成長に衣装担当の対応が追いつかなかった。服はまだなんとかなるが、靴は難しい。公演中は楽屋から舞台袖までスリッパで移動し、本番直前にかなり小さくなってしまった舞台用の靴に「エイッ! と気合とともに足を押し込むんです」という話に思わず笑った。
19年3月は前年末のカウントダウンでの転落事故から4カ月後のタイミング。「ご迷惑かけました。2メートルくらいの落下で痛みより驚きが先に立ちました」と気丈に振る舞った。オーストラリアへの家族旅行で撮った断崖に座るプライベート写真も披露してくれた。そんなところでも「高所」の恐怖を克服しようと努力しているのだ、と感心。改めて生真面目さを実感した。
20年8月の取材時は20歳。出身のドイツで10年暮らし、来日してからもちょうど10年の節目だった。コロナ禍で迎えた成人だったが、「佐藤勝利クンとのオンライン初飲み会」を楽しそうに明かした。このエピソードに限らず、Sexy Zoneメンバーそれぞれとのほのぼのとした交流を随所で話し、彼のグループ愛と他のメンバーの優しい一面を知った。通っていた上智大ではオンライン授業で順調に単位を取り進めていて、政治学と人類学への純粋な興味を語っていた。
だから、そのわずか4カ月後の休業発表にはさすがに驚かされた。一方で、彼を取材した5年間で、アイドルとしてだけでなく人間としての成長も目の当たりにしていたので、どの世界でも立派にやっていけるだろうとも思った。
現在はスペインの大学に編入し、経済学や国際弁護にまで勉強の幅を広げているという。新たな分野で活躍するマリウスの名前を見聞きする日が遠からずくるような気がしている。【相原斎】
※■は火ヘンに華




