プロレスラー蝶野正洋(59)のものまねで知られる、お笑い芸人蛾野正洋(がの・まさひろ=36)が20日までにツイッターを更新。「この度は自身の就職が決まり、また芸人という職から離れるため」と、就職のため芸人を辞め、内山信二らが在籍する所属のシュープロモーションを退所し、芸能界から引退すると発表した。

蛾野は「3年7ケ月という期間ではございましたが、シュープロモーションの皆様には大変お世話になりました。結果が中々出せない中でも見捨てずにおいてくれた環境に大変感謝しております」と、所属事務所に感謝。就職については「昨年末近くから考えておりましたが、社会人経験もまともにない人間を拾ってもらった会社様には、改めて感謝しかありません」と就職先にも感謝した。

今後については「蛾野正洋としての活動は、3月から『芸人』というカテゴリーではなくなりますが、続く限りは続けます。ただ、ライブや配信等でお見かけする機会は無くなるのかと…なので、皆様にお会いする機会は相当激減すると思いますが、諸々でまたお顔出しはできると思います」と説明。そして「『“芸人”蛾野正洋』から『“一般人”蛾野正洋』になる見方が正しいのかと思ってます」とした。

蛾野は、蝶野風の早口言葉などの芸風で知られ、都内を中心にお笑いライブを行い、西口プロレスや姉妹組織の西口ドア、巣鴨プロレスに参戦。お笑い芸人や役者など中心にお笑いプロレスをしてきた。「ガッデーーーム!!」と叫ぶのが持ちネタで、コンテンツ配信サービス「note」には20年4月2日に「この世界に関しては『グリーンボーイ』。全くの新人でございます」(コメントは原文のまま)と投稿していた。ホームセンターで7年、勤務した経験を生かした家具の梱包(こんぽう)と、高校3年間で2段の腕前まで磨き上げた弓道を特技に持ち、TBS系「水曜日のダウンタウン」などにも出演した。

20年7月に新型コロナウイルスに感染したことを発表した際は、ツイッター上で蝶野が感染したと勘違いしたとのプロレスファンの声が多数出た。そのため、蛾野は同21日午後10時38分にツイッターで「本物かと思われてる方すいません、“がのまさひろ”です。紛らわしくて申し訳ありません! ガッデム!」とコメントした。ただ、一部で売名行為などと批判が出たため「この度は昨晩のご報告について、大変ご迷惑をおかけしております。尚、ネットニュースなどのコメントにある『売名目的等』では少なからずございません」と売名行為ではないと訴えた。そして「ですが、己の配慮の少なさに、そう思われる方も多数いらっしゃいますが、ご理解いただけますようお願い致します。深くお詫び申し上げます」と謝罪した。

そうした一連の流れの中、同23日には蝶野本人がツイッターで「ガッデム! 蛾野くん大丈夫か? 今日は国内感染者数が過去最多更新と、感染予防の自助と共助、協力が今は必要だ 今は治療に専念して1日も早い回復を目指して下さい。」と、蛾野を気遣うコメントを投稿。そして、蛾野のものまねを公認し、対面も果たした。

蝶野といえば、新日本プロレスの同期で「闘魂三銃士」の盟友・武藤敬司(60=プロレスリング・ノア)が、21日の東京ドーム大会で現役を引退する。その武藤の引退より2日早く、蝶野の公認ものまね芸人・蛾野が芸能界から引退した。蛾野は「まだ早いのか、どうなのか知らんけども、お話は、大安吉日の今日のうちに。お付き合い頂いた皆様、お世話になりました!蛾ッデム!」と別れのメッセージをツイートした。