齋藤飛鳥(24)の乃木坂46卒業コンサートが18日、東京ドームで行われた。

11年以上活動し、グループを引っ張り続けた1期生のエース。アイドルとしてのラストステージで躍動した。1日5万、2日間計10万人を動員。後輩たちへのエールや持ち前の“ツンデレ”発言もあり、最後まで多くのファンを魅了した。

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齋藤はライブ冒頭から特技のドラムのソロ演奏を披露した。さらに「インフルエンサー」「シンクロニシティ」とレコード大賞受賞2曲で激しいダンス。「東京ドームのお前ら、やっほ~!」と叫び、会場を埋めたファン5万人から大歓声を浴びた。

ライブの構成にもこだわった。「誰ひとり漏れることなく、かわいくきれいにモニターに大きく映ってほしい」という後輩たちへの思いもあり、3期生、4期生、5期生と次々と身を寄せ、1人1人にスポットライトを当てた。賀喜遥香(21)からは「飛鳥さんの後輩で幸せでした。いただいたものを乃木坂の未来につなげられるように頑張ります」と涙ぐんで感謝された。岩本蓮加(19)からも「つらい時に見守ってくれて、力強く引っ張ってくださって、感謝してもしきれないです」と伝えられた。

昨年末でいったんグループから卒業。2月の11周年バースデーライブは不参加だった。観客の“声出し”解禁後、個人的には初ライブ。「この子たちには皆さんの声が必要です。乃木坂には本当に才能あふれるメンバーがたくさんいますが、皆さんの声がないと外に届かないと思いますので、これからも皆さんのその声で、後輩たちを押し上げてほしいです」とファンに呼びかけた。涙ぐんで後ろを振り返り、後輩たちに向かって「乃木坂をよろしくね」と震える声で伝えた。

最後のあいさつでは「11年間頑張ってよかった。最後にこんな景色を見られて、もう人生大満足です。本当にありがとうございます」と感謝した。今後は「乃木坂46LLC」に所属し、ソロで活動する。「明日からは、恋とかもするかもしれませんね」と言い、ファンは「ええ~っ!!」と騒然。続けて「お前らの誰かの嫁が、飛鳥になるかもしれませんね。『俺の嫁』ですね。じゃあ、さよなら!」といたずらっぽく笑い、持ち前の“ツンデレ”ぶりで会場を沸かせた。

歴代屈指の人気メンバー。卒コン2日間で、応募総数は63万人だったという。最後まで乃木坂46のことを考え、後輩を思い、グループに貢献した24歳が、人生の約半分をささげたアイドル活動を締めくくった。【横山慧】