16年目以上の芸人による「THE SECOND」で優勝したギャロップが23日、本拠地の大阪・なんばグランド花月(NGK)へ、優勝後初めて出演し“凱旋(がいせん)会見”を開いた。

移動の新幹線はグリーン車に、マネジャーと共有するカレンダーのアプリは予定でぎっしり埋まっている。林健(45)毛利大亮(41)は、それ以上に、先輩芸人からの温かい言葉に、優勝の実感とともに感謝の思いも強めている。

毛利は月亭八方から「もう75歳やけど、感動して泣いてもたわ」と言われたといい、先輩のねぎらいを思い「今も泣きそう」と感極まり、声をうわずらせた。

林は、千鳥ノブの言葉が心に響いた。1人で出演する番組収録で会い「またいっぱい(仕事で)会えるなあ」と声をかけられ「すごいうれしくて」。毛利は、優勝後、電話が鳴りっぱなしだったが、たまたま着信を受けられた最初の電話がフットボール後藤で「ようやった! 言うてくれまして、めっちゃ怒られてきたから、泣きそうになりました。今も…」と語った。

優勝の実感として、ノブの言うように、スケジュールは一気に埋まった。優勝した場合の「仮押さえ」スケジュールも本決まりになり、林は「もう、カレンダー(アプリ)開けた瞬間、テンション上がります。祝勝会しようというお誘いもいっぱいいただんくんですけど、今までやったらすぐ『空いてます』と返せたのに、今はもう機械みたいに『ちょっと落ち着いてから』って返してますから」。

毛利も「カレンダー開いてはニヤニヤしますね。ちょっと前に開けて何もなかったとこが、もう埋まってたりしますから」と、優勝効果を実感する。

スケジュールは、2人によると「優勝してなかったら消えてたのを含めたら、実感としては10倍以上ですかね。M-1(グランプリ)の時とか、全部消えましたから」と言う。

優勝トロフィーの重みに加えて「松本(人志)さんから渡してもらった」ことも、意気に感じる。

頂点に立つ前、1回戦で破ったのも先輩テンダラー。コンビは「僕らの漫才をほめてくれていた先輩なので、もう『ラスボス倒せた』という感じで」。2人とも「大阪桐蔭と1回戦で当たるぐらい」の激闘だったと振り返った。

M-1グランプリを“卒業”した中堅からベテラン芸人への大きな励みのひとつになった賞レース開設と、励ましの言葉をくれる先輩たちに感謝。林、毛利は「僕ら、大阪の漫才師なんで、これの次は上方漫才大賞をとる-と、決めたんで、もうスベれません」。漫才師としての覚悟を新たにしていた。