英国のヘンリー王子(39)が英デイリー・メール紙とメール・オン・サンデー紙の発行元を違法行為とプライバシー侵害で訴えていた件で、英ロンドンの裁判所が王子側の主張を認める判決を下し、本格審理に持ち込まれることになった。

ヘンリー王子は昨年、英歌手エルトン・ジョンら著名人6人とともに同紙を発行するアソシエイテッド・ニューズペーパーズを相手取り、私立探偵を雇って自宅や車に盗聴器を取り付けたり、電話の盗聴、違法に医療や金融情報にアクセスするなど不法な情報収集があったとして、訴えを起こしていた。

今年3月末にロンドンの裁判所で行われた予備審問には、王子がサプライズ出廷していた。アソシエイテッド・ニューズペーパーズは、王子ら原告側の主張を「ばかげた中傷」だと否定し、訴えの棄却を求めていた。しかし、判事は「被告側は、原告のいずれの主張にも“立ち直れないほどの打撃”を与えることができなかった」とし、裁判の続行を認めたと英メディアは伝えている。

ヘンリー王子の弁護士は予備審問で、同社の違法行為について「母ダイアナ元妃が1997年に仏パリで事故死した後、メディアが過熱取材を改めると約束したことに反する裏切り行為」だと主張していた。原告側は、重大な犯罪行為とプライバシー侵害に対する申し立てを認める判決が出たことをうれしく思うと共同声明を発表している。

王子は、他にも英サン紙とデイリー・ミラー紙の親会社に対しても、それぞれ同様の訴訟を起こしており、今年6月にはミラー・グループ・ニュースペーパーズとの裁判で現代王室メンバーとして初めて証言台にも立っている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)