放送作家の鈴木おさむ氏(51)が31日、最後の著書として27日に発売した小説「もう明日が待っている」(文藝春秋)発売記念イベントと囲み会見を開いた。

「もう明日が待っている」は、月刊「文藝春秋」に掲載された。フジテレビ系で96年4月15日から16年12月26日まで放送したバラエティー番組「SMAP×SMAP」の放送作家として20年以上彼らと共に歩んできた鈴木氏が物語を紡ぎ「小説SMAP」と呼ばれ、大きな話題を呼んだ3篇に新たな書き下ろしの章を大幅に加えた。鈴木氏は、2月13日に54歳で亡くなった、番組のプロデューサーの黒木彰一さんに、亡くなる3日前に書籍を渡すことができたと明かした。

「SMAP×SMAP」は、16年12月26日に20年9カ月の幕を閉じた。最終回では5人がラストステージを披露し、代表曲「世界に一つだけの花」を歌唱し、終わった。ただ、解散騒動の渦中にあったメンバー5人が生放送で謝罪した同年1月18日の放送含め、終わり方はスッキリしたものではなかった。鈴木氏は「番組の終わり方とか、モヤモヤしたまま終わっている人が多い。この物語を書くことで、丸を付けることで、すごく安心すると思う」と、今回の著作の意義を示唆。「今の20代の子は番組を知らないと思う。テレビって、こう作っていたか? SMAPってこんなにすごかったと記すのが僕の役目だと思った」と語った。

その上で「SMAPは、僕が丸を付ける者じゃない。僕の中の番組の終わり方が、5時間半の放送だったけど、ファンの方が絶対、納得していないものなのは分かっていた。チーフ演出として、スタッフを代表して作品の丸を付けるのが大事」と語った。

そして「チーフプロデューサーだった黒木さんは、この物語で黒林さんとして出ているんですけど、黒木さんがお亡くなりになったことも含め、黒木さんが、さよならしてしまうかもしれない時に書いていた。1冊だけ早めに作って本人に渡すことができた。丸を付けることができたのかな。奇跡が起こったのかな」と語った。