塩見三省(78)が「平場の月」(土井裕泰監督)「劇映画 孤独のグルメ」(松重豊監督)での演技と、長年の功績を評価され、特別功労賞を受賞した。

14年3月に脳出血で倒れた塩見は、右手につえをついて登壇。「ちょっと、ゆっくりで、すみません。この場に、こうして立っていられますことを、しみじみ、うれしく思います。病に倒れて、このようなままならない体になって10年がたちました」と、これまでの経緯を語った。その上で「私の周りから、いろいろな人が消えていった…ある意味、孤立したんですけど、ある映画から、この映画にお誘いがありました。苦しいのもありましたが毎年、映画から誘いが続きました。私の…唯一の居場所としての毎年1、2本の映画が、私のどれほどの支えになり、励みになりましたことか」と、映画が病魔に倒れた後の人生の支えだったと明かした。

受賞対象作「劇映画 孤独のグルメ」では、松重が演じた輸入雑貨商を営む井之頭五郎の、フランスに住むかつての恋人小雪の父・一郎を演じた。「平場の月」では、この日、主演女優賞を受賞した井川遥(49)が演じた須藤葉子らが通う焼き鳥屋の大将・児玉太一を演じた。

塩見は「そして、この1年。松重さん、土井さん…私の新しい世界を切り開いてくれました。この受賞は、私が新しい世界に思い切って、かじを切った、その成果。作品の中にいる在り方が、皆さんに認められたんだと思います。本当にありがとうございます、これまでの私の、全ての映画、監督の人たち、生きてきてくれた家族に感謝しております。ありがとうございました」と感謝した。